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中条堤(ちゅうじょうてい)は、埼玉県熊谷市付近に設置されていた堤防であり、東京(江戸)を水害から守る治水システムの要であった。 == 概要 == 利根川と福川の合流点の2.5キロメートルほど上流に位置し、利根川の堤防に対し直角に、おおむね福川の旧流路の南岸に沿って4キロメートルに亘って続く堤防である。この堤防により、増水時に利根川や荒川の水を上流の熊谷市一帯と深谷市の一部を含む地域に意図的に氾濫させ、下流の洪水を軽減し結果的に最下流の東京(江戸)を水害から守っていた。 この中条堤付近は利根川の勾配が緩やかになる地点であり治水上重要な地点である。中条堤の下流の行田市酒巻と千代田町瀬戸井間に人為的に狭窄部を設けるとともに、左岸の群馬県側には文禄堤が築かれ、中条堤、狭窄部、文禄堤が漏斗の型を構成し、利根川上流で発生した洪水を受けとめる仕組みになっていた。利根川の上流で発生した洪水は、その勢いを失うことなく流れ下るが酒巻・瀬戸井の狭窄部において行き場を失い、中条堤に沿って溢れ出し上流で氾濫を起こす。その面積は、山手線の内側よりわずかに狭い50平方キロメートルほど、1億立方メートル以上の貯留が可能だったといわれ洪水時に大きな効果を発揮した。これにより酒巻・瀬戸井の狭窄部より下流には制限された流量しか流れなくなり、利根川は流量的には中小規模の扱い易い河川となっていた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「中条堤」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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