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乙嫁語り : ミニ英和和英辞書
乙嫁語り[おとよめがたり]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [おつ, きのと]
  1. (adj-na,n) 2nd in rank 2. second sign of the Chinese calendar
: [よめ]
 【名詞】 1. bride 2. daughter-in-law 
: [ご]
  1. (n,n-suf) language 2. word 
語り : [かたり]
 【名詞】 1. talking 

乙嫁語り : ウィキペディア日本語版
乙嫁語り[おとよめがたり]

乙嫁語り』(''おとよめがたり''、The Bride's Stories)は、森薫による日本漫画作品であり長編第2作目の作品である。エンターブレイン発行の隔月誌『Fellows!』volume1(2008年10月発売)より連載を開始し、同誌が年10回刊『ハルタ』へと誌名変更された2013年現在も基本的に毎号連載中。同誌の看板作品となっている。『Fellows!(Q)』(エンターブレイン)全3号にも番外編が掲載されている〔。
19世紀後半の中央アジアカスピ海周辺の地域を舞台に、「乙嫁」をキーワードに、厳しい自然の中に生きる人々の生活と文化、時に人間の愚行を織り交ぜた物語を緻密で丁寧な画で描く〔。乙嫁とは、「弟の嫁」「年少の嫁」を意味する古語である〔三省堂 大辞林 和名類聚抄より。〕。出版元であるエンターブレインのサイトでは乙嫁を「美しいお嫁さん」の意であると記している。
== あらすじ ==
19世紀後半の中央アジア。街に定住するエイホン家のもとに、北方の移牧民(半定住・半遊牧民)ハルガル家から20歳の花嫁、アミルが嫁いできた。花婿カルルクはまだ12歳。それでも二人は互いを大切にし、少しずつ夫婦の絆を深めていく。
ハルガル一族らの住む北方は、ロシアの侵攻(南下政策)で緊張状態にあった。アミルの叔父たちは、すでに嫁に出したアミルを連れ戻し、有力部族のヌマジに嫁がせようと考え、アミルの兄アゼルと従兄弟たちをエイホン家に向かわせた。非常識な要求に驚き、拒絶するエイホン家の人々を無視し、アゼルらは強引な行動に出るが、バルキルシュの一喝に追い払われる。どうしてもアミルを連れ戻したい叔父たちは、アゼルらを叱責し、ついに自ら乗り込んでくる。事情を知らなかったアミルは危うくさらわれそうになったが、スミスの機転に救われ、街に逃げ込むことができた。
エイホン家はハルガル家との縁切りを宣言、ハルガル家は街に攻め入ってアミルを奪おうとするが、町ぐるみの抵抗にあう。混乱のなか、カルルクは短剣を抜き、夫として命がけで妻アミルを守りぬいた。争いは街の勝利に終わり、ハルガル家は捕虜を出し、処罰を与えられた。実家を失ったアミルを周囲は心配するが、その悲しみの一方で、アミルはカルルクに対し、今までとは違う形の愛情を抱き始めていた。バルキルシュはその様子を、「嫁心づいた」と評した。
事態もひとまず落ち着き、スミスは親しんだエイホン家の人々に別れを告げ、アンカラへの旅についた。スミスが最初に訪れたのはカラザの町。スミスはここで案内人と落ち合うはずだったが、見つけられず訪ね歩いた隙に、荷物ごと馬を盗まれてしまった。そこへ同じように馬を盗まれた美しい婦人、タラスが現れる。彼女は未亡人で、馬は亡き夫の大切な遺産だった。幸い、市の支配人の尽力により二人の馬は取り戻され、この事件をきっかけにタラスはスミスを家に招待する。一緒に過ごすうちに、スミスとタラスはそれぞれに相手に惹かれるようになっていたが、スミスの存在を邪魔に思ったタラスの義叔父の密告により、スミスは諜報員の疑いをかけられ、拘留されてしまう。ようやく会えた案内人、アリの機転で釈放されたスミスは、タラスと互いの愛情を確認しあって婚約を取り交わすが、外国人を嫌う義理の叔父がタラスの姑と結婚して義父になったため、2人は引き裂かれてしまった。家長の権限が強く、土地の者にとっては当然の風習であるため、アミルやカルルク、そして案内人のアリまでもが風習に従うのが当然と考えていて「それはしかたがない」と納得しており、1人も味方を得られぬまま傷心のスミスは目的地へ向け旅立つ。
スミスは、ムナクの村の近くで寝不足から乗っていたラクダから滑り、湖に転落してしまう。偶然その様子を見ていた双子の姉妹、ライラとレイリに助けられたスミスは、道中の用心に医者を名乗っていたため、双子の家に案内される。伏せていた双子の祖父の症状を聞きかじりの知識から治療したことがきっかけで、名医との評判を呼び、翌日には近隣の人々が列をなす事態となってしまう。結婚適齢期にあたっていたライラとレイリは、玉の輿を夢見て人騒がせな婿探しを繰り広るが、紆余曲折の末、幼馴染のサーム、サーミ兄弟と結婚することとなった。一方、アリに出立を急かされていたスミスだったが、医者としての自分を頼って、遠くの村からも訪ねてくる人々を見て、この村を立ち去りかねていた。そこへ双子の結婚が決まり、スミスは結婚式への興味を口実に、式まで滞在を伸ばしたいとアリに頼み込む。披露宴で振る舞われる御馳走につられたアリは、喜んでそれを承諾する。ライラとレイリは、式の支度や披露宴でもドタバタを見せるが、どうにか周囲の人たちの祝福を受けて無事に嫁いでいった。彼女たちの結婚式を見届けたのち、人々の暖かい心に見送られて、スミスたちも村を後にした。
そのころ、ヌマジの牧草地を追い出され、一族の存亡の危機を迎えつつあったハルガルの長、ベルクワトは、遠縁のバダン一族の協力を得て、エイホン家のある町を占領しようと画策、奇襲を仕掛ける。しかしバダンは裏でロシアと通じており、共闘すると見せて、実はハルガルごと街を攻め落とし、支配するつもりだった。突然仕掛けられた戦争に、街の人々は必死で立ち向かう。カルルクとアミルもまた、エイホン家の一人として弓を放ち、剣を抜いて戦っていた。そこへバダンが裏切りを実行、味方と信じた相手からの砲撃に、ハルガル一族はパニックに陥るが、事態を予測していたアゼルの指揮で脱出を試みる。さらにアゼルはバダンの族長を討ち取るが、混乱の中で街の人々に敵として襲われ、捕えられて処刑寸前となる。しかし、街の人々を傷つけず、守ろうとした彼の行動が認められ、土地の支配者の介入もあって命は救われた。一方、からくも脱出に成功したベルクワトだったが、自分の過ちを認めず、全てを呪う言葉を吐き、あとをつけていたバルキルシュに弓で射殺された。
ペルシャにやってきたスミス一行は、土地の富豪の客として歓待される。富豪の妻アニスは、優しい夫と何不自由ない生活に恵まれながらも、友人と呼べる相手のいない寂しさを抱えていた。彼女の悩みを聞いたマーフは、「姉妹妻」を持つ事を勧め、相手探しに公衆浴場へでかけることを提案する。初めて訪れた公衆浴場で、アニスは遊び相手のペルシャ猫を連想させるような美女、シーリーンと出会う。意気投合した二人は友人となり、アニスは思い切って姉妹妻の申し込みをする。シーリーンも喜んで承諾し、公衆浴場で知り合った仲間たちの取り持ちで、契りの儀式が行われるが、そこへシーリーンの夫が倒れたという凶報が飛び込んでくる。あわてて家にかけ戻るシーリーンだが、夫はそのまま帰らぬ人となってしまった。シーリーンの婚家に残されたのは、まだ幼い息子と、年老いた義父母。財産と呼べるものはほとんどなく、なけなしの結納金さえ葬儀代に消えてしまい、シーリーンは先行きの見えない不安を抱えて途方に暮れる。アニスはようやく出来た親友の身の上を我がことのように案じ、彼女を救うため、夫の第二夫人として迎える事を思いつく。アニスはシーリーンを説得し、夫に涙ながらに願いを乞う。夫はその言葉に驚きつつも理解を示し、喪が明け次第、シーリーンを第二夫人とし、その家族を引き取ると約束する。夫の優しさと愛情に、アニスは自分の幸せの大きさを知り、夫にあらためて感謝と尊敬の言葉を捧げた。
ハルガルたちの襲撃により家を失ったパリヤの一家は、再建までエイホン家に居候することになる。また、パリヤが嫁入りにと準備していた布なども襲撃で燃えてしまい、作り直すことに。刺繍が得意ではないパリヤだったが、バルキルシュの「誰かを想って縫う」というアドバイスによって、パリヤの父母も見直す出来栄えとなる。パリヤ自身は縁談相手のウマルの事を悪しからず想っているのだが、自分でも自覚しているつっけんどんな態度をウマルの前で披露してしまっては自己嫌悪に陥るのだった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「乙嫁語り」の詳細全文を読む




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