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九一式十糎榴弾砲 : ミニ英和和英辞書
九一式十糎榴弾砲[きゅういちしきじっせんちりゅうだんほう]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [く]
  1. (num) nine 
: [いち]
  1. (num) one 
一式 : [いっしき]
 【名詞】 1. complete set 2. all 3. everything 
: [しき]
  1. (n,n-suf) (1) equation 2. formula 3. expression 4. (2) ceremony 5. (3) style 
: [とお]
  1. (num) 10 2. ten 
: [せんちめいとる]
 (n) (uk) centimeter
榴弾 : [りゅうだん]
 (n) high-explosive projectile
榴弾砲 : [りゅうだんぽう]
 (n) howitzer
: [たま]
 【名詞】 1. bullet 2. shot 3. shell 
: [ほう]
  1. (n,n-suf) gun 2. cannon 

九一式十糎榴弾砲 : ウィキペディア日本語版
九一式十糎榴弾砲[きゅういちしきじっせんちりゅうだんほう]

九一式十糎榴弾砲(きゅういちしきじっせんちりゅうだんほう)は、1930年代初頭に大日本帝国陸軍が採用した榴弾砲。本項では機械化牽引を目的とした派生型である、機動九一式十糎榴弾砲(きどうきゅういちしきじっせんちりゅうだんほう)についても詳述する。
日中戦争支那事変)・ノモンハン事件第二次世界大戦太平洋戦争/大東亜戦争)における帝国陸軍の主力軽榴弾砲として、主に師団砲兵たる野砲兵連隊軍隊符号:A)が運用した。
== 概要 ==
第一次世界大戦の欧州戦線では、従来の75mm級野砲に加え、各国が100mm級の軽榴弾砲〔フランスやドイツ帝国などは105mm、イギリスは114mm、ロシア帝国は122mmを採用。〕を師団砲兵に編合し、威力を発揮していた。このため、日本としても師団砲兵用として野砲と同じ6輓曳で牽引できる100mm級軽榴弾砲の整備が必要と考えられた。1920年(大正9年)7月20日付の「参第398号」兵器研究方針によりその新型榴弾砲の仕様が決定され、1924年(大正13年)に数十項目にわたる要求仕様を元に、結果良好であれば300門を購入する条件でフランスシュナイダー社に試製を依頼した〔このとき、九〇式野砲の原型となる新型75mm野砲も同時に発注された。〕。
試製砲は1930年(昭和5年)に完成し、同年末から翌年始にかけて5門がフランスから到着した。待ち焦がれていた陸軍は早速各種試験を実施し、その結果性能は概ね良好と認められ、1931年(昭和6年)3月には九一式十糎榴弾砲として仮制式制定され、条件通りシュナイダー社に300門の完成砲を発注した。その後、1933年(昭和8年)3月に制式制定され、国産化された。
閉鎖機は通常の水平鎖栓式で、装薬可変式の分離薬筒を用いる。装薬号は多い順に一号装薬・二号装薬・三号装薬が設けられている。開脚砲架を持つ近代的なデザインで、各国の同級砲と比べて射撃性能の面で特に優る点はないが大きく劣る点もなく、特に前車を軽く作ってあることから、運行重量(接続砲車重量)では同世代設計のうちでは最も軽量の部類に入る。ただ、フランスの設計を全くそのままに採用していたため、当時の日本人兵士の体格にとっては明らかに過重で〔佐山二郎「大砲入門 陸軍兵器徹底研究」p250。〕、各部が人間工学的配慮に欠けるものとなっていたとする指摘もある〔山本七平『ある異常体験者の偏見』文藝春秋 (1988/08) 文春文庫〕。
1936年(昭和11年)から本格的に部隊配備がなされ、野砲兵の主火器として整備され、特に1940年(昭和15年)以降は野砲・山砲の生産を極度に緊縮〔ただし山砲については1944年(昭和19年)から生産量は再び増加する。〕して本砲の生産に努めた。ドイツ陸軍の方式〔当時のドイツ陸軍歩兵師団の砲兵連隊は10.5cm leFH 1815cm sFH 18とで構成されており、75mm級の野砲を廃止していた。また、アメリカ陸軍もドイツと同様に歩兵師団の砲兵連隊をM2A1 105mm榴弾砲M1 155mm榴弾砲で構成している。〕に倣い、師団砲兵を本砲と九六式十五糎榴弾砲で構成する構想であったが、その後の情勢変化や国力の差によりこれを完全に実現することは出来ず、太平洋戦争中の師団砲兵の多くは既存の75mm野山砲〔改造三八式野砲、九〇式野砲・機動九〇式野砲、九五式野砲四一式山砲九四式山砲など。〕と本砲との混成であった。
本砲は九七式中戦車を車台のベースとする自走砲である、一式十糎自走砲ホニIIの備砲としても転用された。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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