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九八式投擲機(きゅうはちしきとうてきき)とは、大日本帝国陸軍が使用した工兵機材の一種で、爆薬を投射することを目的とした。実戦では工兵部隊により、迫撃砲のように運用された。 == 概要 == この投擲機は、投擲爆裂缶、同破壊筒、同発煙筒を投擲するための道具であった。鉄条網などの障害物を破壊するための工兵機材で、九九式破壊筒を投射用に改造した羽根付き破壊筒と柄付き爆薬(爆裂缶)の投射も可能である。柄付き爆薬(爆裂缶)は、突撃直前の敵の制圧に使用された。 本機は、筒、基板、距離変換具、止杭、属品などから構成され、全重量は84.2kgにもなり、二つの箱に分解収納された。運搬は駄載または車載を用いる。馬匹では1機、輜重車では2基、自動貨車では20機を運んだ。筒は筒身、筒底、脚、点火紐甲・乙から構成される。この筒は基板にある筒底軸受にはめ込まれて結合され、さらに脚により基板と筒を結合する。基板は長さ80cm、幅35cmで、固定は長さ55cmの止め杭を基板の四隅に打ち込んだ。距離変換具は筒身の前端に取り付けられている。この装置は射程を決めるための装置であり、標尺を伸縮させることで、筒身の中に差し込まれる投擲物の柄桿の長さを調節した。この推進長の調節と、放射薬量の調整も加えて投擲距離を規正した。付属品は手入れ用具や投擲作業に用いる道具が用意された。これは洗桿、手入れ棒、薬斗、ペンチ、垂球、筒口覆、工具袋、火具箱、薬嚢箱、ネジ回しなどである。 投擲実施手順は、 #放射薬の装入。 #投擲物の安全栓を外す。 #投擲物の装填。 #点火マッチを取り付け、点火。 点火マッチはファイバー製の筒内部に摩擦発火機構と点火剤を封入し、引き糸を引き抜くと発火する。筒長さ31mm、幅5mm。50個が1箱に装備された。長さ約3mの点火紐甲は、筒身の点火孔に差し込まれた点火マッチを点火させるものである。長さ50cmの点火紐乙は、発射時に投擲物の点火管に掛け、発火させる。 放射薬は絹布袋に薬斗を用いて小粒薬をそそぎいれ、絹糸で閉じたものであり、2種類が用意された。形状は円筒形である。寸法重量は重量25g、長さ75mmのものと重量35g、長さ85mmがある。これらは薬嚢箱に収容され、発射時に組み合わせて使用した。点火には点火マッチを点火孔へ直接挿入する。羽付破壊筒には管体抗力の関係上、薬量50gまで、爆裂缶に対しては木製の柄を破壊しない為、薬量100gまでの使用制限があった。筒本体の使用制限は薬量120gである。 発射後には一発ごとに洗桿で筒身内部の手入れをした。水を用いるときは丁寧に拭き取ることが必要だった。小粒薬が湿ると投擲物が不発、最悪の場合投擲機の目前に落ちるなどという事態が発生した。 砲身が過熱すると不時発火を起こした。また発射に際し、点火紐乙を投擲物の発火紐に掛けるが、このとき引き糸を強く引くと暴発する危険性があった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「九八式五糎投擲機」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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