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九四式山砲(きゅうよんしきさんぽう)は、1930年代初中期に大日本帝国陸軍が開発・採用した山砲。 == 概要 == 従来の帝国陸軍主力山砲である四一式山砲は、他の同級野戦砲と比して威力が劣ることおよび、安定が良好でないと言う欠点があり、また、その欠点の修正が容易でないため、1920年(大正9年)に策定された「''四一式山砲に比し、威力一層大にして安定良好なる様式を研究す''」との研究方針により開発が開始された。 本砲は四一式山砲よりも小さく分解できるのが特徴の一つであり〔潮書房『丸』昭和37年(1962年)3月号 No.181 p.159〕、より近代的な開脚式砲架を採用、特に四一式山砲に比較して最大射程近くでの射撃安定性を増し、射撃精度を向上させた。なお、1943年(昭和18年)版のイギリス軍の鹵獲調査情報によれば、九四式山砲は四一式山砲にかわり、素早い組み立てと分解ができるように設計され、11部品に分解でき、駐退、後坐、復位の装置によって特徴づけられた精密かつ威力のある兵器となっていると評されている〔潮書房『丸』昭和37年(1962年)3月号 No.181 p.160〕。 1935年(昭和10年)の制式制定以降、主に師団砲兵(師団隷下の砲兵部隊)たる山砲兵連隊の主力火砲として四一式山砲を順次更新したが、当時の日本の国力の低さから完全に置き換えるまでには至らず、第二次世界大戦においては四一式山砲とともに主力山砲として使用された。太平洋戦争(大東亜戦争)では作戦地の地形や道路の状況から野砲兵連隊に配備される例も多く、各戦線に投入された。実戦部隊への配備後も部分的に適宜改修されている。 対戦車戦闘に使用される場合もあり、75~100mmの装甲を貫通可能な二式穿甲榴弾(タ弾)は、昭和20年度のみで約44000発製造された〔佐山二郎「日本陸軍の火砲 野砲 山砲」p443。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「九四式山砲」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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