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二分金(にぶきん)とは、江戸時代に流通した金貨の一種である。 金座および幕府関連資料に見られる正式名称は二分判(にぶばん)であるが、天保8年(1837年)の一分銀発行以降は「二分金」という名称も普及するようになった〔三上隆三 『江戸の貨幣物語』 東洋経済新報社、1996年〕。 なお、江戸時代初期鋳造の慶長二分判も存在するがこれは試鋳貨幣的存在であるとされる。また宝永小判は正徳小判発行後は二分判扱いとなった。 == 概要 == 形状は長方形短冊形である。 表面には、上部に扇枠に五三の桐紋、中部に「二分」の文字、 下部に五三の桐紋が刻印されている。 裏面には「光次」の署名と花押が、種類によっては右上部に鋳造時期を示す年代印が刻印されている〔瀧澤武雄,西脇康 『日本史小百科「貨幣」』 東京堂出版、1999年〕。 額面は2分であり、その貨幣価値は1/2両、また8朱に等しい。 一朱金、二朱金とともに 小判、一分金に対し一両あたりの含有金量が低く抑えられ、補助貨幣的に用いられた〔『新訂 貨幣手帳・日本コインの歴史と収集ガイド』 ボナンザ、1982年〕。 文政元年(1818年)に初めて発行され、明治維新後の明治2年(1869年)まで鋳造された〔小葉田淳 『日本の貨幣』 至文堂、1958年〕。 ちなみに万延二分金一両分(2枚)=明治二分金一両分(2枚)=(新通貨単位)一円金貨という、貨幣基準で新貨幣単位「円」が定められたといわれている。これは二分金2枚の含有金量および銀量の地金価値の合計が、米国の1ドル金貨の実質価値に近いことも関係していた〔〔。 == 真文二分判 == 真文二分判(しんぶんにぶばん)は文政元年4月10日(1818年)から鋳造が始まり同年6月10日より通用開始された二分判で、裏には楷書体の「文」字が刻まれ、真字二分金(しんじにぶきん)とも呼ばれる。当時流通していた元文小判の1/2の量目であるが、品位が約14%低く出目獲得を目的とし、補助貨幣に位置すべきものであったが、翌年発行された文政小判は真文二分金と同品位で量目が2倍であることから、文政小判発行を予告するものであった〔。 80年以上に亘り流通し損傷が著しくなった元文小判を無料で引き換えるという名目でもあった。 金座における鋳造手数料である分一金(ぶいちきん)は元文小判と同様に鋳造高1000両につき、手代10両、金座人10両2分、吹所棟梁4両3分であった〔。 通用停止は天保6年9月末(1835年)であった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「二分金」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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