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『二岐渓谷』(ふたまたけいこく)は、つげ義春による日本の漫画。1968年2月『ガロ』(青林堂)に発表された全18頁からなる短編漫画作品である〔「つげ義春漫画術(上巻)」(1995年10月 ワイズ出版)〕。天栄村の実在する「二岐温泉・湯小屋旅館」をモデルにしている〔産経ニュース「つげ義春が描いた湯小屋「保存を」 観光資源化へ有志ら取り組み」福島 2014.11.21 07:08 〕。 == 解説 == 1967年秋、つげは単独で東北を大旅行するが、その時の収穫がこの作品に結実した。旅行では後生掛温泉や蒸ノ湯を回った後に福島県岩瀬郡天栄村の二岐渓谷を訪れた。10月に旅をし、翌年2月には発表している。行く前から構想はあったが、たまたま二岐渓谷に出会ったことで、そこを舞台にした。宿の爺さんとのサル談義は、旅行前に読んだサルの生態記録の本での話がヒントになっている。このころ、つげは”旅もの”の漫画を描くようになったために、自然に関する知識を知りたいという欲求が強くなると同時に、漫画の材料にサルや犬などの動物を描きたいと考えていた。 バナナを食べたのは事実だが、サルに盗まれるというのは空想。また、サルが露天風呂に浸かっていたという話も作り話。その逸話からサル談義が始まるのだが、この作品では異例に冒頭から文章が多い。水木しげるが、この作品を「日本で初めての随筆漫画」と絶賛したほどだが、つげ本人は漫画に随筆は向かないと当初より考えていたため、それ以降は随筆風漫画は描いていない。「漫画は文字とセリフ以外に具体的な絵を見るわけなので、具体的な出来事を起こさないとダメなんですね」と述べ、晩年の滝田ゆうが描いた随筆風の作品は成功していないと見ている。 つげの旅の多くは、友人である立石慎太郎との同伴が多かったが、この時は一人旅であった。当時たまたま、東北地方の昔の古い温泉の写真を見て、その湯治場の佇まいが乞食小屋に近いことを知り、是が非でも行ってみたくなったが、立石が金欠であったために一人旅となった。また、一人での旅の気分を味わってみたかったのだという〔「つげ義春漫画術(下巻)」(1995年10月 ワイズ出版)104P-110P〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「二岐渓谷」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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