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二次元NMR(にじげんエヌエムアール)は核磁気共鳴 (NMR) 分光法のひとつの手法であり、2D-NMRとも略称する。測定結果であるスペクトルは横軸を被測定核の化学シフトとし縦軸を測定法による種々のパラメーターとした2次元平面の各点の強度として示される。二次元NMRスペクトルのピークは両パラメータ軸への平行線の交点に現れるという意味から交差ピークまたはクロスピークと呼ばれる。縦軸のパラメーターの種類とクロスピークの出現機構により非常にたくさんの二次元NMR測定の種類が考えられ実際に使用されている。普通は後述の対角ピークは交差ピークには含まない。 さらにパラメーター軸を追加した3次元NMRや多次元NMRも開発され使用されている。通常のNMRを多次元NMRと特に区別したい場合には「1次元NMR (1D-NMR)」と呼ぶことがある。 ==原理== FT-NMR(フーリエ変換 NMR、Fourier Transform NMR)において一番簡単な測定では1個の励起パルスの直後からFID(Free Induction Decay, 自由誘導減衰)を観測するが、FIDの前に一連のパルスおよびパルス間隔を入れて測定することで特徴あるスペクトルが得られる。この一連のパルス列を「パルスシーケンス (pulse sequence)」と呼び、2D-NMRではパルスシーケンスの中のあるパルス間隔の長さを変えた複数の1D-NMRスペクトルを得る。この長さ可変な期間を展開期 (evolution period) と呼び、2D-NMRではひとつの軸にFID期間中の時間 ''t''2、他方の軸に展開期間中の時間 ''t''1 を示す時間領域 (time-domain) スペクトルが得られる。時間領域スペクトルの両軸をフーリエ変換して周波数領域 (frequency-domain) スペクトルを得る。パルスシーケンス中で展開期がFIDより先であるため、伝統的に展開期を ''t''1 で示しFIDを ''t''2で示す。''t1 ''と ''t''2 に対応した周波数領域スペクトルの両軸はそれぞれ ''F''1 および ''F''2 と表す。 パルスシーケンスによりクロスピークの出現機構が変わり、さまざまな種類の測定法が考えだされている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「二次元NMR」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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