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代数学において、多項式の判別式(はんべつしき、)はその係数たちの関数であり、一般には大文字の 'D' あるいは大文字のギリシャ文字デルタ (Δ) で表記される。それは根の性質についての情報を与えてくれる。例えば、二次多項式 : の判別式は : である。ここで、実数 , , に対して、Δ > 0 であれば、多項式は 2 つの実根を持ち、Δ = 0 であれば、多項式は 1 つの実二重根を持ち、Δ < 0 であれば、多項式は実根を持たない。三次多項式 : の判別式は : である。より高次の多項式に対しても、判別式は常にその係数たちの多項式関数であるが、非常に長くなる。''一般の''四次式の判別式は 16 の項を持ち〔, Chapter 10 page 180 〕、五次式の判別式は 59 の項を持ち〔, Preview page 1 〕、六次多項式の判別式は 246 の項を持ち〔, Chapter 1 page 26 〕、項の個数は次数によって指数的に増加する。 多項式が複素数において重根(すなわち重複度が 1 よりも大きい根)を持つのは、その判別式が 0 であるとき、かつそのときに限る。 この概念は多項式が複素数に含まれない体に係数を持つときにも適用される。この場合、判別式が消えることと多項式がその分解体において重根を持つことが同値である。 判別式は係数たちの多項式関数であるので、係数たちが整域 ''R'' に属していさえすれば定義され、この場合、判別式は ''R'' の元である。特に、整係数多項式の判別式は常に整数である。この性質は数論において広く用いられる。 用語 "discriminant" はイギリス人数学者ジェイムズ・ジョセフ・シルヴェスター () によって 1851 年に造り出された〔J. J. Sylvester (1851) "On a remarkable discovery in the theory of canonical forms and of hyperdeterminants," ''Philosophical Magazine'', 4th series, 2 : 391-410; Sylvester coins the word "discriminant" on page 406 .〕。 == 定義 == 根の言葉で、判別式は : によって与えられる、ただし は最高次の係数であり は多項式の分解体における(重複度を考慮した)根である。それはの平方掛ける である。 判別式は根たちについて対称な関数であるから、多項式の係数たちの言葉で書くこともできる、なぜならば係数たちは根たちのであるからだ。そのような公式は下で与えられる。 判別式を根によって表せば、その重要な性質、すなわちそれが 0 であることと重根が存在することが同値であること、が明白になるが、多項式を分解しなければ計算することができず、分解した後は判別式が提供する情報は冗長である(根がわかっていれば重複があるかどうかわかる)。したがって係数によって表された式によって根の性質が多項式を分解することなしに決定できる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「判別式」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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