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『亡霊怪猫屋敷』(ぼうれいかいびょうやしき)は、橘外男の小説及びそれを原作として制作された1958年(昭和33年)7月13日公開の日本映画である。中川信夫監督、新東宝製作・配給。パートカラー(現代篇=白黒映画、時代篇=カラー映画)、フジカラー、シネマスコープ(新東宝スコープ)、8巻 / 1,880メートル(1時間9分)。 == 概要 == 1951年(昭和26年)から1952年(昭和27年)まで藤崎彰子の筆名で「少女の友」に『山茶花屋敷物語』の題で連載された。1954年(昭和29年)偕成社から出版される際橘外男名義となり『怪猫屋敷』に改題された。1958年(昭和33年)映画化に合わせ東京ライフ社から出版される際『亡霊怪猫屋敷』に再改題された。 映画は大蔵貢ワンマン体制のもとで、夏定番の怪談・怪奇映画興行の1本として製作された作品。同時上映は加戸野五郎監督、若杉嘉津子主演の『怪談乳房榎』である〔日本映画データベース『1958年 公開作品一覧』 参照。2010年3月24日閲覧。〕。 化け猫もののジャンルに属する作品だが、幽霊屋敷のアイディアも盛り込まれ、江戸時代の呪いが現代まで受け継がれるという現代篇と時代篇の2部作構成になっているのは原作同様であり、登場人物もほぼ共通である〔小説及び本編映画で確認。〕。原作を『見えない影に』と誤記している書籍もある。 現代篇は白黒映画、時代篇はカラー映画と、物語に応じてフィルムが分けられたパートカラーの手法を使っている〔。時代篇で使用されたカラーフィルムは国産のフジカラーである〔。富士フイルム公式サイト内『富士フイルム 50年のあゆみ』によれば、本作品が製作公開された1958年(昭和33年)は、1月にネガ・ポジ方式の映画用35mmフジカラーネガティブフィルム、タイプ8512が発売され、6月には同フィルムを全編に用いた初の劇場映画『楢山節考』(木下惠介監督)が公開されるなど、国産カラーフィルムが大きく躍進した年であったという〔富士フイルムのあゆみ カラー写真感光材料国産化の実現 - 内型カラーフィルムの完成 - 「楢山節考」に使用される 参照。2010年3月24日閲覧。〕。本作品はパートカラー方式であり、カラー映画の時代篇は時期的にタイプ8512以前の1955年(昭和30年)に発売されたタイプ8511を使用していると思われるが〔富士フイルムのあゆみ、年表コーナー、1955年10月の項 参照。2010年3月24日閲覧。〕、白黒映画の現代篇も青色の着色が施されており〔、全体的に色彩を強く印象付けるものとなっている。晩年の中川信夫作品で助監督をつとめた鈴木健介は、本作品がパートカラーを選択した理由について、「オールカラーが予算的に無理な時代に許されたパートカラーの条件を逆手にとった、実験精神に富んだ中川流演出」と解説している〔『中川信夫 怪談・恐怖映画の系譜』、p.8.〕。 撮影の西本正、美術の黒澤治安、音楽の渡辺宙明といった、中川信夫とともに翌1959年(昭和34年)の『東海道四谷怪談』を生み出すスタッフが本作品ではじめて一堂に会した〔。中川は本作品のパートカラーや色彩設計を黒澤治安のアイディアによるものであると証言しており〔『わが心の自叙伝』、過去夢幻、p.37.〕、黒澤を逸材と絶賛するとともに「映画は総合芸術といいますが、スタッフがいかに大切かを痛感しました」と述懐している〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「亡霊怪猫屋敷」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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