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京王電気軌道110形電車(けいおうでんききどう110がたでんしゃ)は、現在の京王電鉄京王線に相当する路線を運営していた京王電気軌道が1928年に投入した電車である。 == 概要 == 1928年に雨宮製作所で111 - 122の12両が製造された。京王電軌では初の半鋼製車体となったが、玉南電気鉄道から継承した木造車体の1形に準じた明かり取り窓と水雷形通風器を交互に配した二重屋根、片側2扉である。側面の窓配置は1D (1) 122221 (1) D1(D:客用扉、(1):戸袋窓、数字:窓数)で、側窓は一段下降式である。台車は111が雨宮製作所製の板台枠リベット組立てによる釣り合い梁式台車A-1を装着するが、112以降の車両は1形が装着していたJ.G.ブリル製Brill77 E1を1,372mm軌間に対応する改造を施工した上で装着している。集電装置は東洋電機製造製TDK-D空気圧上昇式菱形パンタグラフを1基搭載する。落成時点では117 - 122の6両は簡易手荷物室が設置され、座席が折り畳み式となっていた。 1940年に側面中扉が増設され3扉となり、窓配置は1D (1)121D (1) 21 (1) D1となった。1943年に一部の車両が片運転台化された。1944年に京王電気軌道が東京急行電鉄(大東急)に合併される際、デハ2110形2111 - 2122となった。 2117 - 2119・2121は1945年5月25日の空襲で、2122が1946年1月16日に桜上水工場の火災で被災した。2118・2119は1946年に、2117・2121・2122は1947年に復旧工事が施工された。内容は焼失鋼体を利用しつつ鋼板張り一重屋根、2段窓でパンタ側の客用扉を車体中心に寄せ左側半室式の運転室と乗務員扉新設等であり、屋根を二重屋根の高い側に合わせたため、極端な厚みを持つ屋根であり、なおかつ施工時期や外注業者により屋根曲線が異なっていた。 1950年から1951年にかけてブレーキシステムをSME直通ブレーキからAMM自動空気ブレーキへの変更、制御連動式ドアエンジンの設置等の3両編成対応工事(三編工)が施工された。 2119は復旧工事施工後に脱線することが多く、調査したところ車体のメインフレームが捩れていることが判明したため1953年に廃車され、翌1954年に日本鉄道自動車で改修・両運転台構造に復旧の上庄内交通に譲渡され、同社湯野浜線モハ7となり、1975年の同線廃線まで使用された。 2112 - 2118・2120 - 2122は1955年に、2111は1957年にそれぞれ付随車化されサハ2110形となり、さらに1961年に2111 - 2115が2000系・2010系の付随車「スモールマルティー」(t) に改造され、サハ2531・2505・2532・2506・2507となる。翌1962年に2117・2118・2121・2122の車体更新名義で2700系のサハ2754・2755、2010系の付随車「ラージマルティー」(T) サハ2575・2576が代替新製されている。2116・2120は広幅貫通路が設置され、デハ2400形(デハ2401・2409・2410)及びデハ2125形(デハ2130)と共に3両固定編成となり、1963年の京王線架線電圧1,500V昇圧まで使用後廃車されている。 サハ2507(元2115)は廃車後に妻面の広幅貫通路を埋めて非貫通三枚窓前面に復元、車両番号を2115とし、同時期に廃車となった貨車より流用した前照灯・尾灯を設置の上京王遊園に静態保存されていたが、これや庄内交通モハ7を含め全て解体されており、現存するものはない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「京王電気軌道110形電車」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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