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馬力(ばりき)は仕事率、工率の単位である。名前の通り、元々は馬一頭が発揮する仕事率を1馬力と定めたものであった。今日では、ヤード・ポンド法に基づく英馬力、メートル法に基づく仏馬力を始めとして、各種の馬力の定義がある。国際単位系 (SI) における仕事率、工率の単位はワット (W) であり、馬力は併用単位にもなっていない。 1馬力というのは輓馬(荷を引く馬)が継続的に荷を引っ張る際の仕事率を基準にしており、単純に「馬の最高出力=1馬力」を表すわけではない〔講談社1983年刊『大辞典』1,275頁〕。人間でも100メートル走などにおける瞬間的な最大出力では1馬力程度の力を出すことができる。 == 英馬力 == 馬力という単位は、ジェームズ・ワットが蒸気機関の能力を示すのに、標準的な荷役馬1頭のする仕事を基準としたことに始まる。これが英馬力の起源で、数値的には「1秒間につき550重量ポンド (lbf) の重量を1フィート (ft) 動かすときの仕事率」(550 lbf·ft/s) となる。 こういう数値になった経緯は次の通り。ウマの牽引力の平均が180重量ポンド、1時間ウマに牽引させ進んだ距離が10 852フィート、したがって1時間当たりの仕事率は、180×10 852=1953 360フィート・重量ポンド/時である。そして1分当たりは、1953 360÷60=32 556フィート・重量ポンド/分となる。この数値を33 000フィート・重量ポンド/分と丸めた上で、1秒当たりを算出すると550フィート・重量ポンド/秒となる。 ワットで表すと、1英馬力は約745.700ワットである。イギリスの法令上の正確な換算値は、1英馬力 = (正確に)745.699 871 582 270 22 ワットである〔。この17桁もの数値は、550フィート・重量ポンド/秒 = 550×0.3048(m/フィート)×0.453 592 37(kg/ポンド)×重力加速度9.806 65 (m/s2) を、桁を丸めることなく算出したものである。 英馬力は、英語の「」の頭文字をとってHPという記号で表される。hpと小文字で書くこともあり、HPを合字にした㏋ (U+33CB、JIS X 0213 1-3-62) も使われる。また、出力を測定するダイナモメータが制動力(ブレーキ力)を利用して測定されたことから、「」の頭文字をとったbhpが使われることがあり、数値はHP=bhpとなる。同様に、エンジンやタービンの軸出力(軸馬力)として英語の「shaft horse power」の頭文字をとったshpが使われることもある。 近年では後述のPSやkwが使われることが多く、HP,bhpは主にアメリカとイギリスの自動車メーカーで使われている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「馬力」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Horsepower 」があります。 スポンサード リンク
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