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付値 : ミニ英和和英辞書
付値[ふち]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ふ]
  1. (n,vs) giving to 2. submitting to 3. refer to 4. affix 5. append
: [あたい, ね]
 【名詞・形容詞】1.value, variable 2. price, cost 3. worth, merit

付値 : ウィキペディア日本語版
付値[ふち]
付値(ふち、、賦値、附値とも)とは、単位元 1 を持つ ''R'' と ''G'' に対して、以下の3条件を満たす写像 ''v'': ''R'' → ''G'' ∪ である。
# ''v''(1) = 0, ''v''(0) = ∞ である。
# 任意の ''R'' の元 ''x'', ''y'' に対して、''v''(''xy'') = ''v''(''x'') + ''v''(''y'') が成り立つ。
# 任意の ''R'' の元 ''x'', ''y'' に対して、''v''(''x'' + ''y'') ≥ min(''v''(''x''), ''v''(''y'')) が成り立つ。
但し、∞ は ''G'' には属さない元で、''G'' の任意の元 ''a'' に対して
* a < \infty,
* a + \infty = \infty,
* \infty + \infty = \infty
を満たすものとする。上記定義を満たす付値のことを ''R'' の 加法付値または一般付値ともいう。さらに ''G'' が実数体の加法部分群であるとき指数付値という。
特に ''R'' がであるとき、 v(R\smallsetminus\) は ''G'' の加法部分群となり、これを ''v'' の値群という。
== 加法付値 ==

=== 例 ===
# 1 を含む環 ''R'' に対して、\mathfrak を 1 を含まない ''R'' の素イデアルとする。''R'' の元 ''a'' に対して

v(a) = \begin
0 & (a\notin\mathfrak)\\
\infty & (a\in\mathfrak)
\end
と定めれば、''R'' の加法付値となる。従って、1 を含む任意の環に対して、加法付値が一つ以上存在する。
# 体 ''K'' に対して、上記の例を適用することにより

v(a) = \begin
0 & (a\in K^)\\
\infty & (a=0)
\end
は ''K'' の加法付値となる。これを ''K'' の自明な加法付値という。
# 素数 ''p'' と 0 ではない有理数 ''a'' に対して、

a = \frac \quad (e\ge 0,\, f\ge 0,\, (b, c) = 1,\, (bc,\ p) = 1)
と表したとき、''v''(''a'') = ''e'' − ''f'' で定義すると、''v'' は有理数体の加法付値となる。これを ''p''-進加法付値という。
# 複素平面から複素平面への有理型関数の全体を ''K'' とする。複素平面上の点 ''P'' を一つ取り固定する。0 でない 有理型関数 ''f'' に対して、点 ''P'' で ''n''-位の零点であるとき ''v''(''f'') = ''n'', 零点でもでもないとき ''v''(''f'') = 0, ''n''-位の極であるとき ''v''(''f'') = −''n'' と定めると、''v'' は ''K'' の加法付値となる。
# 体 ''K'' の 1-変数有理関数体 ''K''(''x'') の 0 でない元 ''f''(''x'') に対して

f(x) = \quad (g(x),\, h(x)\in K)
と表したとき、''v''(''f'') = deg ''h'' − deg ''g'' と定義すると、''v'' は ''K''(''x'') の加法付値となる。
# α を無理数とし、体 ''K'' 係数の 0 でない多項式

p(x, y) = \sum_^m a_jx^j y^\quad (a_j\in K,\ m\ge 0)
に対して、''v''(''p'') = min とし、''K'' 上の 2-変数有理関数体 ''K''(''x'', ''y'') の 0 でない元 ''f''(''x'', ''y'') に対して

f(x, y) = \quad (g(x, y),\ h(x, y)\in Ky )
と表したとき、''v''(''f'') = ''v''(''g'') − ''v''(''h'') と定義すると、''v'' は ''K''(''x'', ''y'') の加法付値となる。
# 体 ''K'' の 0 でない ''n''-変数多項式

p(x_1,\ldots,x_n) = \sum_^\cdots\sum_^a_x_1^\cdots x_n^\quad (a_\in K,\ m_1,\ldots,m_n\ge 0)
に対して、Z''n''辞書式順序に関して

v(p) = \min\\in\mathbb^n
とするとき、''K'' 上の ''n''-変数有理関数体 ''K''(''x''1, ..., ''x''''n'') の 0 でない元

f(x_1,\ldots, x_n) = \frac\quad (g(x_1,\ldots, x_n),\, h(x_1,\ldots, x_n)\in Kx_n )
に対し、''v''(''f'') = ''v''(''g'') − ''v''(''h'') と定義すると、''v'' は ''K''(''x''1, ..., ''x''''n'') の加法付値となる。
# 体''K'' に対して、体 ''L'' を

L = \bigcup_K(x_1,\ldots,x_n)
とし、一つ上で挙げた加法付値を ''v''''n'' としたとき、0 でない ''L'' の元 ''f'' に対して

v(f) = (j_1,\ldots,j_n,0,0,\ldots)\in\mathbb^\quad (f\in K(x_1,\ldots,x_n),\ v_n(f) = (j_1,\ldots,j_n))
と定めれば、''v'' は ''L'' の加法付値となる。'p''-進加法付値という。
# 複素平面から複素平面への有理型関数の全体を ''K'' とする。複素平面上の点 ''P'' を一つ取り固定する。0 でない 有理型関数 ''f'' に対して、点 ''P'' で ''n''-位の零点であるとき ''v''(''f'') = ''n'', 零点でもでもないとき ''v''(''f'') = 0, ''n''-位の極であるとき ''v''(''f'') = −''n'' と定めると、''v'' は ''K'' の加法付値となる。
# 体 ''K'' の 1-変数有理関数体 ''K''(''x'') の 0 でない元 ''f''(''x'') に対して

f(x) = \quad (g(x),\, h(x)\in K)
と表したとき、''v''(''f'') = deg ''h'' − deg ''g'' と定義すると、''v'' は ''K''(''x'') の加法付値となる。
# α を無理数とし、体 ''K'' 係数の 0 でない多項式

p(x, y) = \sum_^m a_jx^j y^\quad (a_j\in K,\ m\ge 0)
に対して、''v''(''p'') = min とし、''K'' 上の 2-変数有理関数体 ''K''(''x'', ''y'') の 0 でない元 ''f''(''x'', ''y'') に対して

f(x, y) = \quad (g(x, y),\ h(x, y)\in Ky )
と表したとき、''v''(''f'') = ''v''(''g'') − ''v''(''h'') と定義すると、''v'' は ''K''(''x'', ''y'') の加法付値となる。
# 体 ''K'' の 0 でない ''n''-変数多項式

p(x_1,\ldots,x_n) = \sum_^\cdots\sum_^a_x_1^\cdots x_n^\quad (a_\in K,\ m_1,\ldots,m_n\ge 0)
に対して、
Z''n''辞書式順序に関して

v(p) = \min\\in\mathbb^n
とするとき、''K'' 上の ''n''-変数有理関数体 ''K''(''x''1, ..., ''x''''n'') の 0 でない元

f(x_1,\ldots, x_n) = \frac\quad (g(x_1,\ldots, x_n),\, h(x_1,\ldots, x_n)\in Kx_n )
に対し、''v''(''f'') = ''v''(''g'') − ''v''(''h'') と定義すると、''v'' は ''K''(''x''1, ..., ''x''''n'') の加法付値となる。
# 体''K'' に対して、体 ''L'' を

L = \bigcup_K(x_1,\ldots,x_n)
とし、一つ上で挙げた加法付値を ''v''''n'' としたとき、0 でない ''L'' の元 ''f'' に対して

v(f) = (j_1,\ldots,j_n,0,0,\ldots)\in\mathbb^\quad (f\in K(x_1,\ldots,x_n),\ v_n(f) = (j_1,\ldots,j_n))
と定めれば、''v'' は ''L'' の加法付値となる。
Z''n''辞書式順序に関して

v(p) = \min\\in\mathbb^n
とするとき、''K'' 上の ''n''-変数有理関数体 ''K''(''x''1, ..., ''x''''n'') の 0 でない元

f(x_1,\ldots, x_n) = \frac\quad (g(x_1,\ldots, x_n),\, h(x_1,\ldots, x_n)\in Kx_n )
に対し、''v''(''f'') = ''v''(''g'') − ''v''(''h'') と定義すると、''v'' は ''K''(''x''1, ..., ''x''''n'') の加法付値となる。
# 体''K'' に対して、体 ''L'' を

L = \bigcup_K(x_1,\ldots,x_n)
とし、一つ上で挙げた加法付値を ''v''''n'' としたとき、0 でない ''L'' の元 ''f'' に対して

v(f) = (j_1,\ldots,j_n,0,0,\ldots)\in\mathbb^\quad (f\in K(x_1,\ldots,x_n),\ v_n(f) = (j_1,\ldots,j_n))
と定めれば、''v'' は ''L'' の加法付値となる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「付値」の詳細全文を読む




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