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『仮面の告白』(かめんのこくはく)は、三島由紀夫の2作目の長編小説。三島の自伝的作品で、大きな成功をおさめた代表作である〔松本徹『三島由紀夫を読み解く(NHKシリーズ NHKカルチャーラジオ・文学の世界)』(NHK出版、2010年)〕。人と違う性的傾向に悩み、生い立ちからの自分を客観的に生体解剖していく「私」の告白の物語。性的異常者の自覚と、正常な愛への試みと挫折が、苦痛と悲哀に満ちた理知的かつ詩的な文体で描かれている。当時、同性愛というテーマを赤裸々に綴ったことは大きな話題を呼び、この作品により三島は一躍、24歳で著名作家となった。日本文学史上でも、その異質性においても画期的な作品だとされている〔本多秋五『物語戦後文学史』(新潮社、1960年。岩波現代文庫、2005年)〕〔田坂昮「『仮面の告白』――三島文学の磁石」(『増補 三島由紀夫論』)(風濤社、1977年)〕。 1949年(昭和24年)7月5日に初の書き下ろしとして河出書房より刊行され〔この時の担当編集者は坂本龍一の父・坂本一亀である。〕、同年12月26日付の読売新聞の「1949年読売ベスト・スリー」に選ばれた。翌年1950年(昭和25年)7月に文庫版(三島作品最初の文庫本)が新潮文庫より刊行された。翻訳版は1958年(昭和33年)のメレディス・ウェザビー訳(英題:Confessions of a Mask)をはじめ、世界各国で行われている。 == 構成 == 作者本人を主人公とし、「私」による一人称形式による「告白小説」の体裁をとり、「私」の生まれたときから23歳までの青年期の「ヰタ・セクスアリス(ラテン語で性欲的生活を意味するvita sexualis)」が全4章の構成で描かれている。前半は自己分析による性的倒錯の研究に費やされ、後半は『アルマンス』的恋愛の告白と永い悔恨の叙述に宛てられている〔三島由紀夫「作者の言葉(「仮面の告白」)」(1949年1月13日付)(復刻版『仮面の告白』付録)(河出書房新社、1996年)〕。なお、『アルマンス』とはスタンダールの処女小説で、性的不能者の主人公・オクターヴの絶望的な恋愛を描いた作品である。 時代は、1925年(大正14年)から、敗戦をはさんで1948年(昭和23年)までの間で、「私」の生い立ち、祖母を中心とした家族との関わり、粗野な学友に対するに同性愛的思慕、友人の妹との恋愛と結婚への逡巡などの出来事が、第二次世界大戦期、戦後期の時代背景の中に描かれている。 エピグラフでは、ドストエフスキの『カラマーゾフの兄弟』第3編・第3の「熱烈なる心の懺悔 ― 詩」の文章が引用されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「仮面の告白」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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