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特別企画乗車券(とくべつきかくじょうしゃけん)とは、旅客に対する利便性向上や割引サービスの提供などを目的に、旅客鉄道(JR)各社の特殊割引乗車券発売規則に基づく特殊割引乗車券制度の一つで、「トクトクきっぷ」の愛称で知られる。「特企券(とっきけん)」とも呼ばれる。 現在の本制度における各種特殊割引乗車券の前身として、特殊割引乗車券発売規則に基づくエコノミークーポン(エック、制度廃止)や周遊割引乗車券発売規則(1998年3月31日廃止)に基づく普通周遊券及び均一周遊券などがあったが、これらは特別企画乗車券ではない。 個々の乗車券に関しては、特別企画乗車券一覧を参照。 == 概要 == 1970年10月1日改正の日本国有鉄道特殊割引乗車券発売規則で制定された割引乗車券制度の一つで、券面には丸で囲んだ「企」のマークがつけられている。ただし周遊割引乗車券発売規則の廃止を受け、本制度の割引乗車券として新規に設定された『周遊きっぷ』(1998年-2013年)については、旧制度の名残で丸で囲んだ「遊」のマークをつけた。 窓口混雑の緩和・旅客誘致・輸送の調整を目的とした季節割引制度の一種として1959年6月15日改正の特殊割引乗車券発売規則で制定された臨時特殊割引乗車券制度を由来とする。臨時特殊割引乗車券は割引率を1割とし、次の3種が設けられていた。 *第1種 - 夏季海水浴、登山、キャンプ、冬季スキー、スケート客向け *第2種 - 第1種の対象客以外の混雑地向け乗客向け *第3種 - 閑散期における観光客向け 1967年、第1種および第3種を「特殊観光乗車券」、第2種を「特殊往復乗車券」の2制度に整理改称し、このうち特殊観光乗車券について、割引率を2割に引き上げて改称し本制度が発足した。 特別企画乗車券は国鉄本社および各鉄道管理局がそれぞれ独自に設定することが可能だったことから、設定状況が全国に周知されにくかったため、「ナイスミディパス」などの発売を開始した1983年、本社旅客局が主導する形で、特別企画乗車券の設定状況をまとめて全国鉄部内に周知させる体制を整え、「トクトクきっぷ」の愛称とラクダのシンボルマークを定めて積極的な販売を展開。同年度の特別企画乗車券の売り上げは前年度比352億円増を記録して純普通旅客収入の減少分を補い、前年度を上回る普通旅客収入を達成した〔「58年度国鉄決算、黒字線区細り特別企画が善戦 『年金地獄』は深刻化」『朝日新聞』東京本社版朝刊、1984年8月28日付。〕。 本制度は、「フリーきっぷ」など観光回遊型の割引乗車券が代表的だったが、現在は競合交通機関(航空路線、高速バス、他社路線など)への対抗を目的とした回数券形式の割引乗車券が多い。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「特別企画乗車券」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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