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伊勢電気鉄道デハニ231形電車(いせでんきてつどうデハニ231がたでんしゃ)とは、近畿日本鉄道(近鉄)名古屋線の前身の一つである伊勢電気鉄道(伊勢電)が、1930年に導入した電車である。 なお本項では、基本設計が共通する制御車であるクハ471形についても記述する。 == 登場までの経緯 == 伊勢電気鉄道(伊勢電)の前身である「伊勢鉄道」(現存の第三セクター鉄道である伊勢鉄道とは別の企業)は、大正時代初期に開業した。三重県内の主要都市である四日市・津間は、国鉄線が建設時の経緯から亀山を経由する遠回りなルートを採っていたことから、これを短絡する目的で設立されたものである。当初は蒸気動力の中小鉄道会社であった。 ところが、1926年に社名を「伊勢電気鉄道」と変更して電化を行ったのを皮切りに、地元の名家出身で東海地方各地で辣腕を振るい、「東海の飛将軍」と呼ばれた有力実業家・熊沢一衛(1877年 - 1940年)が新たに社長に就任すると、さらなる社業拡張を目論み、名古屋と伊勢への延伸を図った。 当時、伊勢へは現在の近鉄の直系母体会社である大阪電気軌道(大軌)の子会社である参宮急行電鉄(参急)が大阪からの新線(現、近鉄大阪線・近鉄山田線)建設を計画していた。伊勢電ではそれへの対抗意識もあり、津(部田駅・津新地駅)から松阪(新松阪駅)を経て伊勢の大神宮前駅(伊勢神宮外宮付近)に至るまでの路線を、参急線の開業(1930年12月20日全通)と同じ1930年12月25日に全線開業させた〔この路線は後に参急伊勢線・関西急行鉄道伊勢線を経て近鉄伊勢線となったが、名古屋線・山田線と路線重複するため、1942年と1961年の2段階に分けて廃止されている。〕。 また、名古屋方面への延長も当初1919年6月18日付けで桑名延長線の免許申請を行っていたが、こちらも養老電気鉄道(現・養老鉄道養老線)との競願となり、養老電鉄が同年12月3日付けで免許を交付されて伊勢電側の申請は却下された。 だが、幸か不幸か養老電鉄はこの直後に揖斐川電気と合併し、その延長線建設に対する意欲を失ってしまった。このことを察知した伊勢電は、再度免許申請を行っても却下される公算が大きいとの判断もあって、揖斐川電気との間で免許線についてねばり強く交渉を行い、1926年9月22日に桑名延長線の免許の譲受に成功し、1929年1月30日に桑名までの全線を開業した。 この1929年から1930年にかけての大々的な路線延長に際し、本線とされた桑名-大神宮前間82.9kmの区間で高速運転を行うための優等車として製造されたのが、クハ471形とデハニ231形であった。結果としてこのグループは伊勢電最後の新製車両となった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「伊勢電気鉄道デハニ231形電車」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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