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関数解析学における位相線型空間の連続的双対空間(れんぞくてきそうついくうかん、)、位相的双対空間(いそうてきそうついくうかん、)あるいは単に双対空間(そうついくうかん、〔〔)は、位相線型空間を扱う際に典型的に注目される連続な線型汎関数全体の成す空間として生じる。これは位相線型空間 ''V'' の代数的双対空間 ''V''∗ の線型部分空間で ''V′'' で表される。 ユークリッド空間のような任意の「有限次元」ノルム空間もしくは位相線型空間に対しては、連続的双対は代数的双対に一致する。しかし任意の無限次元ノルム空間において不連続線型汎関数の例に見るように両者は一致しない。にも拘らず、位相線型空間論において不連続写像を考える必要はそれほどないので、わざわざ「連続的双対」や「位相的双対」とは言わずに単に「双対空間」と呼ぶことが多い。 == 双対空間 == 位相線型空間 ''V'' に対してその連続的双対空間あるいは(位相線型空間論の意味での)双対空間 ''V''′ とは、''V'' から係数体 F への連続線型汎関数 φ: ''V'' → F 全体の成すベクトル空間として定義される。 位相線型空間 ''V'' 上の連続的双対空間 ''V''′ 上に位相を導入する標準的な方法が存在する。即ち、からなる任意のクラス はそれに属する集合上の一様収束の位相を ''V'' 上に定める。同じ位相は、''A'' が を亙るときの、''V'' 上の連続線型汎関数 φ に対する : の形の半ノルムたちから生成される位相としても得られる。これはすなわち、汎関数 φ''i'' たちの成すネットが ''V'' 内の汎関数 φ に収束する必要十分条件が、クラス に属する任意の ''A'' に対して : を満たすことであることを意味する。また(必ずしも仮定しなければならないわけではないが)通常は考えるクラス は、次のような条件 * ''V'' の各点は に属する適当な集合 ''A'' に含まれる、 * の任意の二元 ''A'', ''B'' に対してその上界となる(つまり ''A'' ∪ ''B'' ⊂ ''C'' を満たす)集合 ''C'' が に属する、 * はスカラー倍に関して閉じている などを満足することを仮定する。これらの条件がすべて満たされている時、対応する ''V′'' 上の位相はハウスドルフとなり、また集合族 : はその近傍基を与える。 ここに、三種類の非常に重要な特別の場合を挙げる。 * ''V′'' 上のは ''V'' の上一様収束の位相(つまり、 として ''V'' の有界部分集合全体の成すクラスをとったもの)である。''V'' がノルム線型空間(例えばバナハ空間やヒルベルト空間)ならば ''V′'' 上の強位相はなるノルムによって、ノルム空間(実は係数体が完備ならばバナハ空間)になる。 * ''V′'' 上のは、''V'' の全有界集合上一様収束の位相(つまり、 として ''V'' の全有界部分集合全体の成すクラスをとったもの)である。 * ''V′'' 上のは ''V'' の有限集合上一様収束の位相(つまり、 として ''V'' の有限部分集合全体の成すクラスをとったもの)である。 これら三種類の位相は何れも、位相線型空間に回帰性(反射性)の一種を定める。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「連続的双対空間」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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