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低ナトリウム血症(ていナトリウムけっしょう、)とは血中ナトリウム濃度が135mEq/l以下になることをいう。血清Naの基準値は135〜145mEq/lであり、尿中Na量は4〜8g/日である。Naの摂取経路は経口および輸液であり、排出はレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系による調節と心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)によって決定されている。 == ナトリウムの動態学 == 体液の調節機構はCV系とVQ系とVV系という3つを想定するとわかりやすい。重要なことは体内ナトリウム量が細胞外液量を規定し、血清ナトリウム濃度が血漿浸透圧を規定するということである。 ;CV系 :血清ナトリウム濃度Cをとらえて体液量Vを調節する系である。Cを感知するセンサーは視床下部にある浸透圧受容体細胞である。脳細胞は一般的に血液脳関門(BBB)によって守られており、体液の変化を直接感知することはあまりないのだが、この部分はBBBの発達が悪く、血漿浸透圧を感知できると考えられている。血漿浸透圧が285〜290mOsm/kgH2Oから2% 程上昇すると浸透圧受容体細胞が感知し、口渇中枢を刺激し、飲水を促し、また抗利尿ホルモンであるADHの分泌を促進する。ADHのわずかな上昇で、尿の濃縮は最大に達してしまうのが特徴である。逆に2%ほど血漿浸透圧が低下すると、ADHの作用はほぼ抑制されてしまう。ADHは集合管における水の再吸収にかかわっており、ADHが分泌されればナトリウムと独立に水の再吸収がおこり、濃縮尿が排出される。ADHの作用が抑制されれば、Na依存性の再吸収しか起こらない。GFRが100ml/minほどあればADHが抑制されれば20ml/minの自由水が排出できることが知られている。即ち、明らかな腎障害がなければ、人は1時間に1200mlの水を24時間摂取し続けてもADHの作用を抑制するだけでその水分を排出することができ、低ナトリウム血症には至らない。 ;VQ系 :体液量Vをとらえて、溶質量Qを調節する系である。具体的にはレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系のことである。 ;VV系 :これは体液量Vをとらえて体液量Vを調節する系であり、HANPやBNPが相当する。また、左房圧の低下はADHの分泌を亢進させ、水分の再吸収を亢進させることも知られている。左房圧低下でのADHの分泌はあまり鋭敏ではないが極めて強力である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「低ナトリウム血症」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Hyponatremia 」があります。 スポンサード リンク
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