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(n) spent nuclear fuel =========================== ・ 使用 : [しよう] 1. (n,vs) use 2. application 3. employment 4. utilization 5. utilisation ・ 使用済み : [しようずみ] 【名詞】 1. second-hand 2. no longer used ・ 使用済み核燃料 : [しようずみかくねんりょう] (n) spent nuclear fuel ・ 用 : [よう] 1. (n,n-suf) task 2. business 3. use ・ 用済み : [ようずみ] 【名詞】 1. finish using 2. business settled ・ 済 : [すみ] 【名詞】 1. arranged 2. taken care of 3. settled ・ 済み : [すみ] 【名詞】 1. arranged 2. taken care of 3. settled ・ 核 : [かく] 1. (n,adj-no) nucleus 2. kernel 3. (pref) nuclear ・ 核燃料 : [かくねんりょう] 【名詞】 1. atomic fuel ・ 燃料 : [ねんりょう] fuel ・ 料 : [りょう] 1. (n,n-suf) material 2. charge 3. rate 4. fee
使用済み核燃料(しようずみかくねんりょう、)とは、ある期間原子炉内で使用したのちに取り出した核燃料を言う〔用語辞典(1974) p.164『使用ずみ核燃料』〕。日本においては、低濃縮ウラン〔天然ウランよりウラン235 235U の含有量が2〜4%程度に濃縮されたウランを低濃縮ウランと呼ぶ。発電工学(2003) p.194〕を核燃料として軽水炉で核反応させたあとのものを指す。 使用済み核燃料には超寿命核種である超ウラン核種や大量の核分裂生成物などが含まれており、その危険性と処理の困難さのため、その処理処分が世界的な問題となっている。なお、日本においては使用済み核燃料自体は再処理を行うため廃棄するものではない。 == 概要 == 核燃料は、原子炉に装填し燃焼させる(核分裂反応を持続させる〔普通の燃焼の場合、たとえば石炭を普通に燃焼させる場合は、温度がある程度高ければ酸素 O2 さえ供給すれば燃焼が続く。核燃料の場合は、中性子の供給が必要となる。発電工学(2003) p.188 〕)ことでその核エネルギーを取り出すまたはプルトニウム239を生成する〔原子炉内ではウラン238 238U は中性子を吸収してプルトニウム239 239Pu に核変換する。239Pu は 235U 同様に核分裂を起こす核種である。 〕ことができる。しかしながら核燃料は、 * 燃焼が進むにつれて、核分裂性のウランやプルトニウムが減少することによって中性子発生数と発熱量が低下し、核分裂生成物(特に希ガスや希土類)が大量に蓄積し、核分裂の持続的な燃えやすさ(余剰反応度)が低下する * 核燃料被覆材には、腐食や応力によるクリープ変形からくる寿命が存在する といった理由から、核分裂性物質〔核分裂反応を起こす核種である 235U や 239Pu を核分裂性物質(fissile material)と呼ぶ。発電工学(2003) p.186 〕を使い果たす前の適当な時期に原子炉から取り出し、新しい核燃料と交換する必要がある〔 発生工学(1980) p.236〕。この取り出された核燃料を使用済み核燃料(spent nuclear fuel)〔使用済燃料(spent fuel)とも呼ばれる。〕と呼ぶ。 3%濃縮ウラン燃料 1t が燃える前の組成はウラン238が 970kg、ウラン235が 30kg であるが、燃焼後は、ウラン238が 950kg、ウラン235が 10kg、プルトニウム 10kg、生成物 30kg となる〔生成物 30kg の内訳は、下記の通り。 * 白金族2kg、 * 短半減期核分裂生成物 SLFP 26kg(ストロンチウム (Sr)、セシウム (Cs) など高発熱量は 10kg、即ガラス固化できる低発熱量は 16kg) * 長半減期核分裂生成物 LLFP(ヨウ素など半減期7000年前後のもの)1.2kg * マイナーアクチノイド (MA) 0.6kg(ウランやプルトニウムに近いアメリシウム (Am) やネプツニウム (Np) やキュリウム (Cm)) 〕。 上記からわかるように使用済み核燃料の中には、大量の核分裂生成物と共に核分裂性物質や親物質〔238U のように中性子照射によって核分裂性物質に転換するものを親物質(fertile material)と呼ぶ。発電工学(2003) p.186 〕が残存していることから、これらを回収して再び核燃料として利用するということが考えられる。天然ウランなどの原料を精製・加工することで核燃料を作り、それを原子炉で燃焼させ、その使用済み核燃料を再処理して再び核燃料として利用する〔ただし、プルトニウムについては、高速増殖炉の燃料として貯蔵されており、本当の意味でのリサイクルはしていない。 発生工学(1980) p.237 (なお、現在においてはMOX燃料としての利用活用の方法も存在する。) 日本において、使用済み核燃料から抽出されたプルトニウムは 240Pu の割合が高いため核兵器の材料としては品質が悪いが危険性はあるため大量に貯蔵することは好ましくないとされている。 〕という一連の核燃料循環過程は核燃料サイクル(nuclear fuel cycle)と呼ばれる〔 発生工学(1980) p.236〕。 一般的には原子炉で使用された後、冷却するために原子力発電所内にある貯蔵プールで3年~5年ほど保管される。その後、核燃料サイクルに用いるために再処理工場に輸送されて処理が行われるか、高レベル放射性廃棄物処理場での長期保管が行われる。処理に関しては再処理工場の記事に詳しい説明がある。 日本においては青森県六ヶ所村に六ヶ所村核燃料再処理施設の建設が行われている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「使用済み核燃料」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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