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『保元物語』(ほうげんものがたり)は保元の乱の顛末を描いた軍記物語である。 == 概要 == 保元元年(1156年)に起こった保元の乱を中心に、その前後の事情を和漢混淆文で描く。鳥羽法皇の崇徳院への譲位問題より始まり、鳥羽法皇が崩御したのをきっかけに崇徳院が挙兵。崇徳院と後白河天皇との皇位継承争いを軸に、藤原忠通、藤原頼長の摂関家の対立、源義朝と源為義の源氏の対立、平清盛と平忠正との平家の対立が加わり、崇徳側の敗退、以降の平治の乱、治承・寿永の内乱の予兆までを記す。細かい内容は諸本によって差異があるが、何れも源為朝の活躍がメインとなっている。また為朝の父の源為義をはじめ、敗者となった崇徳・頼長らに同情的であり、この敗者への視点が本作品の主題ともいえる。 この『保元物語』に『平治物語』『平家物語』『承久記』を合わせた4作品は「四部の合戦状」(『平家物語勘文録』)と称され、保元から承久にいたる武士の勃興期の戦乱をひと続きのもとして理解する見方が中世からあったことが確認できる。これは、保元の乱を「武者ノ世」のはじまりであるとする『愚管抄』の認識とも一致しており、時代の画期であると考えてられていたことがわかる。『将門記』などの先行する軍記物語はいくばくか存在するものの、『平家物語』などとともに、あらたな文学のジャンル形成に寄与した作であるといえるだろう。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「保元物語」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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