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『信濃奇勝録』(しなのきしょうろく)は、江戸時代末期に、信濃国佐久郡臼田町の神官であった井出道貞が、信濃国(現在の長野県)の各地を十数年にわたって実地踏査を重ね見分した成果を記録した地誌で、対象範囲は信濃国全域に及ぶ。全5巻である。 ==概要== 当時は、瀬下敬忠の『千曲之真砂』を除き、信濃全体を網羅する体系的な地誌・沿革誌として確立した書物がほとんどなかった中にあって、同書は信濃各地の有名な奇勝景観に加えて、歴史・旧跡・民俗・社寺・祭事から、建造物・古器物・出土品、また珍しい動物・植物・鉱物に至るまで多彩な事物を紹介している。文章だけではなく、図も多い。 「巻之一」では筑摩郡を、「巻之二」では安曇郡と水内郡を、「巻之三」では佐久郡と小県郡を、「巻之四」では諏訪郡と伊那郡を、「巻之五」で埴科郡・更級郡と高井郡を取り上げている。 井出道貞は1834年(天保5年)2月に脱稿したが、その約半世紀後の1886年(明治19年)12月、孫の井出通によって初めて出版された。なお、稿本および出版時の版木は、1976年現在で現存・保管されていることが確認されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「信濃奇勝録」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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