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健常人糞便腸注 : ミニ英和和英辞書
健常人糞便腸注[けん]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [けん]
 【名詞】 1. health 2. strength 3. stick-to-itiveness 
: [とわ, じょう]
  1. (adj-na,n) eternity 2. perpetuity 3. immortality
常人 : [じょうじん]
 (n) ordinary man or person
: [ひと]
 【名詞】 1. man 2. person 3. human being 4. mankind 5. people 6. character 7. personality 8. true man 9. man of talent 10. adult 1 1. other people 12. messenger 13. visitor 1
人糞 : [じんぷん]
 (n) night soil
: [ふん, くそ]
 【名詞】 1. excrement 2. droppings
便 : [べん, よすが]
 【名詞】 1. way 2. means
: [ちょう, わた]
 【名詞】 1. guts 2. bowels 3. intestines
: [ちゅう]
  1. (n,vs) annotation 2. explanatory note 

健常人糞便腸注 ( リダイレクト:便微生物移植 ) : ウィキペディア日本語版
便微生物移植[べんびせいぶついしょく]
便微生物移植(べんびせいぶついしょく)は、で治療不可能な大腸性の疾患を健康な人の便を患者の腸内に移すことで治療する移植術〔山岸由佳、三鴨廣繁、『糞便移植療法 』 検査と技術 42巻 9号, 2014/9/1, p. 827-829〕〔新井万里、水野慎大、南木康作ほか、『炎症性腸疾患における腸内細菌の関与』 Jpn. J. Clin. Immunol. 38(4), 289a-289a, 2015, , 〕。この治療の歴史は古く1700年前に「黄色いスープ」として腸炎に使われた記録があり、近代に至っては、1950年代から偽膜性大腸炎に散発的に使われてきた〔welq - 薬よりも糞便移植、1700年前に「黄色いスープ」と呼ばれた治療は現代に蘇る 2015年12月22日 〕。
== 概要 ==
ヒトの腸内には数百種類、5百兆〜1千兆個(10
*10程度)の細菌が生息し、それらが免疫栄養素分解などに関与している。しかし、潰瘍性大腸炎などの疾患で大腸粘膜に異常が生じやすい患者ではその数や種類が少ないことが多い〔。これは元来患者固有の腸内細菌のバランスによるもので薬物治療が難しいケースが多い。繊維質が少なく脂肪分の多い偏った食事や運動不足、ストレス抗菌薬の多用などの影響で腸内細菌のバランスが崩れることもある。放置すると様々な腸の疾患、糖尿病アレルギー肥満メタボリック症候群などの原因になることが知られている。薬物治療が効果がない場合、こうした患者に健康な他人の便を移植することで、腸内細菌のバランスが正常化し、症状が改善する可能性が高まると考えたことから生まれた新しい治療法。「ふん便微生物移植」ともと呼ばれ、欧米を中心に研究されてきた〔東京新聞 2015年3月3日「腸の難病新療法 健康な便を移植 細菌環境改善に光」 〕。
2013年にはオランダの研究チームが院内感染の下痢の原因のの患者の中でも特に治療が難しい再発患者を治験対象として、従来の抗菌薬治療と便微生物移植の対比治験を行ったところ、抗菌薬での治癒率が20 - 30%程度に対し、便微生物移植では80 - 90%であったことから、注目を浴びた〔。
また、カナダマクマスター大学のPaul Moayyediらの研究チームは、潰瘍性大腸炎に便微生物移植を行った結果、25%で症状が改善した。活動性の潰瘍性大腸炎75名をプラセボを含む2つのグループに分け、38名には処理済みの糞便50mLを、37名にはプラセボ(水50mL)を週1回、6週間投与。その結果、便微生物移植では9名の24%が、プラセボでは2名の5%が症状が改善した。 9例のうち7例には同じ糞便を用いたと報告されている〔毎日新聞 医療プレミア「無難に生きる方法論」にわかに信じ難い「糞便移植」 石蔵文信 / 大阪樟蔭女子大学 2015年9月21日 〕。
欧米諸国ではすでに、通常医療として実施されており、その有効性は例えば、C.difficile菌感染腸炎(抗生剤長期投与による難治性腸炎)では、ほぼ100%、炎症性腸疾患では約70%が寛解し、糖尿病肥満自己免疫疾患などその他の疾患にも応用が始まっている。薬物を使用しないため、薬剤性の副作用は皆無。腹痛下痢といった軽微の副作用が少数報告されてるが、重篤な副作用はない〔順天堂大学公式サイト 消化器内科 〕。
現在、この療法で効果が科学的に証明されているのはクロストリジウム・ディフィシル感染症(CDI)だけであるが、他の疾患に対しても画期的治療法になる可能性が指摘されている〔。
== 日本での臨床試験 ==
欧米ではすでに多くの治験例があるが、日本ではオランダの研究チームの結果を受けて、第1例目として慶応大学が2015年3月下旬に、潰瘍性大腸炎の40歳代男性の腸内に親族の便を移す移植を行った〔。この臨床研究では最初に、配偶者または2親等以内の家族に便を提供させ、これを生理食塩水に漬け、食物繊維かすなどを取り除く目的でフィルターろ過処理し、その液体を内視鏡を使い患者の大腸内に注入する。この治験は、潰瘍性大腸炎の、過敏性腸症候群腸管ベーチェット病、再発性CDIなどの患者ら45人に実施される予定。安全性の確立のため2-3年かけて進められる。
順天堂大学では2014年6月に移植を開始し、潰瘍性大腸炎の患者のみ30人を対象に行う。順天堂では、便移植単独の場合と、3種類の抗菌薬を2週間服用し腸内環境をいったんリセットする方法との対比治験も行われる。移植にはドナーが必要だが、順天堂大学では20歳以上の2親等以内の家族ないしは配偶者から糞便を提供させているが、将来的にはそれ以外でも可能となる見込み。
現在は保険治療としては認められていない。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「便微生物移植」の詳細全文を読む




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