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健康全書(Tacuinum Sanitatis)は健康と幸福について書かれた中世の養生訓であり、11世紀のアラブ人であるイブン・ブトラーンが、バグダッドで学んだ医学をまとめた書物(''Taqwim al‑sihha'' )をもとにした写本である〔E. Wickersheimer, "Les ''Tacuini Sanitatis'' et leur traduction allemande par Michel Herr", ''Bibliothèque d'Humanisme et Renaissance'' 12 1950:85-97.〕。「Taqwim al‑sihha」は直訳すると「健康表」という題で、そのとおり健康のため留意すべき点が表となってまとまっているものだが、最初から図版がついているわけではなかった。それが 読者を啓蒙するために北イタリアを中心としてラテン語に訳されて写本となり、豊富な図版が添えられた「健康全書」となる。全書は「トレチェント(14世紀)の絵本」であり「名ばかりの医学書」ともいわれるが〔Brucia Witthoft, 'The Tacuinum Sanitatis: A Lombard Panorama" ''Gesta'' 17.1 (1978:49-60) p 50.〕、食物や植物の有益な、あるいは有害な性質について詳細に記されていて、健康にとって重要な6つの要素を系統的に並べているだけでなく、当時の日常が生き生きと描かれている。 ==発見と研究== 1895年にオーストリアの皇室がもつコレクションから図版つきの写本が「発見」されたことがきっかけとなり、ヨーロッパ各地の図書館に類似した写本が存在することが次々と報告された。これらの写本にはすぐれた絵が収められていたとはいえ、同時代のフィレンツェを中心とした14世紀のイタリアが誇る作品群とは比べようもなく、すぐに熱心な研究対象とはなったわけではない。しかし1950年代にはパリやウィーンで写本の展覧会が開かれ、目録や研究書が出るなどして、より多くの人々がその価値を知るところとなった。1980年代には装飾写本一般への関心が高まったこともありファクシミリ版で写本が出版され、研究も盛んになっていった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「健康全書」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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