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側防塔()は、古代から中世にかけてのヨーロッパや中近東で城や城壁の一部として建てられた軍事建築物。日本語で側防塔〔堀越 宏一 「戦争の技術と社会」3.城と天守塔, 〜 15のテーマで学ぶ中世ヨーロッパ史 ISBN 978-4-623-06459-5〕、側壁塔、防衛塔〔マルコム・ヒスロップ Dr. Malcolm Hislop 著 『歴史的古城を読み解く』(桑平幸子訳) ISBN978-4-88282-912-6〕〔山瀬 善一 1964 「キリスト教イスパニヤにおける中世都市成立史への序論」国民経済雑誌 110(5): 1-23〕、城壁塔または単に塔と表記される。側防塔の中でも城壁の角に建てられるものはcorner tower、それ以外をflanking towerと英語で使い分けられていることもある。 幕壁(カーテンウォール)から外側に突出した側防塔を設置することで、壁面に取り付く敵に対して側射を行えたり、より高い塔上で監視を行うことが出来るようになった。中世においては、11世紀〜12世紀頃から側防塔が広く用いられるようになったとされる。その形状は、四角形(角柱)、多角形(多角形柱)、円形(円柱)、D形(半円形または馬蹄形)などがある。当初は四角形(角柱形)の塔が多用され、12世紀後半には十字軍が中東から学んだカタパルト (投石機)が使われるようになると、この投石機より飛来する石弾の衝撃を逸し吸収するため、直方体の塔は多角形を経て円筒形になり、また壁の厚みも増していった〔。側防塔の中には城内側の壁面を省略した後面開放型のものもあった。 側防塔の上部(屋上)には、幕壁上部の通路部と同じく狭間付き胸壁が設けられており、塔の側面にも狭間窓(射眼、銃眼)があり射手の視界を十分確保する構造になっていた〔。 城を防御する側が隣接する壁に対して援護射撃するための突き出た場所を提供するのに使われたものには、より小型のタレットや張り出し櫓(バルティザン)もあった。これらは大型の側防塔に比して比較的安価に建てられるため、戦術上有利な地点に簡便に設置するために採用された。また、これらの中には土台が無いものもあり、掘削されるおそれがないという軍事的利点〔もあった。 == 参考文献 == 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「側防塔」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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