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全ての教皇に関する大司教聖マラキの預言(すべてのきょうこうにかんするだいしきょうせいマラキのよげん、Prophetia S. Malachiae, Archiepiscopi, de Summis Pontificibus)は、12世紀北アイルランドの都市アーマーの大司教聖マラキ(マラキアス)が行ったとされている、歴代ローマ教皇に関する予言である〔prophetiaの語源(「代わりに語る」)を尊重し記事名では「預言」を使うが、後述するように偽書であることが定説化しており、その立場ではマラキ本人が神の啓示を受けて記述したとは見なされていないので、以下の文中では「予言」で統一する。〕。本記事名は現在確認されている範囲での初出に当たる『生命の木』(1595年)に採録されたときのものだが、一般には単に「聖マラキの予言」「教皇(について)の予言」などと呼ばれる。実際には1590年に作成された偽書と見なすのがほぼ定説となっており、その立場からは「偽マラキの予言」〔Halbronn (2005) p.99 etc. 〕〔アルブロンは la prophétie pseudo-malachienne と表記している。また、参考文献のひとつとして、アレクサンドル・ブルーの La pseudo-prophétie de Malachie (マラキの偽予言)という文献も挙げている(Halbronn (2005) pp.75, 135)。〕と呼ばれることもある。 == 概要 == これは、1143年に就任した165代ローマ教皇ケレスティヌス2世以降の、対立教皇10人を含む〔対立教皇インノケンティウス3世 と対立教皇ベネディクトゥス14世(先代)、同じく対立教皇ベネディクトゥス14世(後代)に対応する予言だけは存在しない。対象時期の教皇の中で、予言が存在しないのは彼らだけである。〕111人(または112人かそれ以上)の歴代教皇についての予言である。 予言は2語から4語の極めて簡素なラテン語の標語111個と、112番目に当たる最後の散文によって構成されている。標語は原則として教皇が就任した順に並んでおり、該当する教皇の就任前の姓名、紋章(家紋や出身都市の市章などを含む)、出身地名、家柄、性格、在位期間の特徴的な事件などのいずれか1つないし複数を予言しているとされる〔以下の予言リストで見るように、初出では1種類ずつしか解釈が与えられていなかった。しかし、20世紀以降の信奉者であるダニエル・レジュやジャン=シャルル・ド・フォンブリュヌの解釈書では、ほとんどの予言に複数の解釈が与えられている。〕。一部の終末論者やそれに便乗する文献などは、同予言書で111番目に当たる教皇のとき、またはその次の教皇のときに何らかの激変が起こるのではないかという形で採り上げてきた。 しかし、この予言が最初に公刊されたのはマラキの死から450年近く後の1595年のことであり、それ以前の時代において予言の存在を示す情報は伝聞レベルですら一切確認されていない。当時の時代状況や似たような偽予言群の存在などから、1590年のコンクラーヴェにあわせて偽作された予言であることがほぼ定説化している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「全ての教皇に関する大司教聖マラキの預言」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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