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八九式旋回機関銃(はちきゅうしきせんかいきかんじゅう)は、大日本帝国陸軍の航空機関銃(機関銃)。本項ではその改良・派生型である、テ4(テ四) 試製単銃身旋回機関銃二型(しせいたんじゅうしんせんかいきかんじゅうにがた)についても詳述する。 八九式旋回機関銃・テ4ともに複座・多座機が装備する射手(銃手)操作の自衛用旋回機関銃として開発され、八九式旋回機関銃は1930年代初中期、テ4は1930年代後期から第二次世界大戦全期における帝国陸軍の主力旋回機関銃であった。 == 八九式旋回機関銃 == 1910年代、創始期の帝国陸軍航空部隊では旋回機関銃として地上用の三年式機関銃を改造(銃身の放熱装置を廃し、給弾には保弾帯を用いた)して用いていたが、これは不具合や発射速度の低さから満足のいくものではなかった。そのため、陸軍造兵廠東京工廠(のちの小倉陸軍造兵廠)によって国産軽機関銃である十一年式軽機関銃の機構をベースに、使用弾薬(実包)を八九式普通実包(7.7×58 mmSR)に変更して開発されたものが本銃である(オチキス機関銃系の流れを汲む)。設計は吉田智準陸軍少将、のちに薬室形状の改良を銅金義一陸軍中佐(のち少将)が行った。 1922年(大正11年)に十一年式軽機関銃の放熱装置を廃し、回転弾倉式とした甲号遊動式機関銃が試作されたが、いまだ単装であったために発射速度が不十分であり1925年(大正14年)に審査中止となった。続いてフランスのダルヌ機関銃の審査を行ない、機能は不十分であったが双連式であるために発射速度は十分であり、実用価値があると認められた。同年双連式である乙号遊動式機関銃が試作され、多数の試験改良の後に1929年(昭和4年)に八九式旋回機関銃として仮制式制定が上申された(上申時の名称は八九式回転機関銃)。なお、本銃と同時期に採用されたヴィッカーズ系の八九式固定機関銃とは全くの別物である。 八九式旋回機関銃は十一年式軽機関銃を銃身を外側にして横に倒し、二銃を並列にしたような機構をもち、左右の銃は連動せずにそれぞれ独立している。十一年式軽機関銃に由来する5発入りの挿弾子(クリップ)を用いた扇状の特殊な装弾機構であった。八九式旋回機関銃は使用済みの挿弾子を薬莢受(排出された薬莢を受ける袋)ではなく直接銃外に排出していたため、重爆撃機では飛散した挿弾子がプロペラを損傷したり、操縦者に当たったりすることがあった。また、高い発射速度を得るために双連(連装)としたため、大型かつ大重量となり、機上では大きな風圧を受け操作が困難であった。そのため、1932年(昭和7年)に挿弾子が飛散しないように、挿弾子18個を連結した形状をした保弾帯(この保弾帯は弾倉外部には排出されない)を使用するよう弾倉を改良した八九式旋回機関銃(特)が、さらに単銃身旋回機関銃であるテ1 試製単銃身旋回機関銃およびテ4 試製単銃身旋回機関銃二型が開発されることになった。 八九式旋回機関銃は主に満州事変・日中戦争(支那事変)初中期における主力旋回機関銃として使用された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「八九式旋回機関銃」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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