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兵補 : ミニ英和和英辞書
兵補[へいほ]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [へい]
 【名詞】 1. (1) (common) soldier 2. rank and file 3. (2) army 4. troops 5. (3) warfare 6. strategy

兵補 : ウィキペディア日本語版
兵補[へいほ]
兵補(へいほ)とは、第二次世界大戦中に、日本軍東南アジア占領地で組織した現地人補助兵のことである。軍人ではなく軍属〔『戦争と平和の事典 現代史を読むキーワード』p.115。〕に準ずる形式で日本の陸海軍部隊の編制内に組み込まれ、日本軍将兵の指揮下で戦闘要員あるいは労働力として運用された〔。採用地を離れてソロモン諸島ビルマに派遣された例もあり、相当数の死傷者を出した。
== 沿革 ==
1941年(昭和16年)末の太平洋戦争勃発後、日本軍は、南方作戦で東南アジア一帯を占領し、陸海軍が地域を分担しての軍政を敷いた。陸軍省は、軍務局軍事課長の西浦進大佐の構想などに基づき、占領地の現地人を治安部隊や補助戦闘部隊として組織化する方針を立て、1942年(昭和17年)6月に大本営陸軍部は「原住民武装団体」の育成を前線部隊に許可した(大陸指第1196号の5)〔前川(1997年)、188頁。〕。これに基づき、オランダ領東インドジャワ島を担当する第16軍が、同年8月、軍隊経験のあるインドネシア人男子を日本陸軍部隊の補助要員として募集する告示を行った。第16軍部隊の他地域転用による兵力不足を補う目的、捕虜状態から解放されつつあった元オランダ植民地軍の兵士を収容して懐柔する目的、鹵獲兵器の有効活用を図る目的に基づく施策であった。前川佳遠理は、この時期の補助要員を初期兵補と分類している。初期兵補は旧植民地軍の元兵士が主力で、解放捕虜からの志願者のほか、開放前の捕虜が強制的に入隊させられる例もあった〔前川(1997年)、189-190頁。〕。
その後、1943年(昭和18年)までに、日本陸軍は、旧植民地軍兵士以外からの一般募集による大規模な兵補整備を開始した。1942年9月には、陸軍省により「兵補規程」(陸亜密第3636号)が定められて基本的な法的根拠ができ〔陸軍大臣 東條英機 「陸亜密第三六三六号 兵補規程の件達」 1942年9月23日、アジア歴史資料センター(JACAR) Ref.C04017000900〕〔、翌1943年4月に南方軍が発した「兵補規程施行細則」で制度が確立された。身分が不明確だった初期兵補も新制度に吸収されることになった〔陸軍省副官 菅井斌磨 「陸亜密第三四五二号 兵補に関する件」 1943年6月9日 JACAR Ref.C01007816300〕〔前川(1997年)、192頁。〕。陸軍兵補の一般募集は1943年5月から本格開始され、16歳から25歳の男子を対象に1945年(昭和20年)3月まで計7回の募集が行われた〔前川(1997年)、193頁。〕。募集開始した頃の兵補は、現地人により独立・国軍整備への一歩と考えられ、衣食住の保証があったこともあり、志願者が多かった。インドネシアにおける兵補は最大で50,000人に達したという〔。しかしあくまで日本軍の補助要員としての位置づけであることや、故郷を離れて前線に投入されることが明らかになると、志願者が減った。このため地域ごとに供出人数を割り当てて、村長や青年団を通じて労務者になるか兵補になるか迫るような半強制的な徴募になっていった〔前川(1997年)、194頁。〕。ジャワ島では代わりに、同年10月に日本軍とは別建ての形式で創設された郷土防衛義勇軍(PETA)へと志願者が集まっている。養成中だった兵補の幹部要員は郷土防衛義勇軍の幹部に転用されたが、一般兵補の移籍はあまり認められなかった〔前川(1997年)、212頁。〕。
日本の戦況の悪化が進み、オランダ領東インドの防衛態勢強化が急務になると、日本海軍も大々的な兵補の整備を開始した(海軍兵補)。1944年3月に法的根拠になる「海軍兵補規則」(海軍省達第73号)が制定され〔、海軍軍政地域およびジャワ島で、計2回の募集が行われた。対象は17歳から30歳未満の男子とされた。海軍は兵補登録した後に人数を絞り込む方式を採り、第一期だけで2万4千人の海軍兵補が採用されている〔前川(1997年)、195-196頁。〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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