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内山 完造(うちやま かんぞう、1885年1月11日 - 1959年9月20日)は、1930年代以降書店経営者として成功し、日中文化人交流に大きな影響を与えた〔榎本(2009年)163ページ〕。岡山県後月郡芳井村(現・井原市)の村長の家に生まれる〔〔藤井(2011年)137ページ〕。 == 上海における内山書店の開設 == 高等小学校を4年で中退し、京都と大阪の商家で10数年間店員を勤めたのち、1913年3月上海に渡った〔〔尾崎(1989年)28ページ〕。入信したキリスト教会の牧師の紹介で、大学目薬・参天堂(現在の参天製薬)の出張販売員となるためである〔〔。各地を営業するうちに、粗衣粗食に耐える勤勉な苦力(クーリー)や信用を重んじる商人など中国の庶民に深い共感を覚えた〔藤井(2011年)138ページ〕。また中国人が、個人的な信用を重んじ、「官」の威光をむやみに信じないことや、現実を重視し実利的であることなども、彼の心に深く刻まれた〔榎本(2009年)165ページ〕。クリスチャンであった彼は、3年後に京都教会の牧野虎次牧師の勧めにより、家の事情で祇園の芸者となっていた井上美喜子と結婚した〔。女性自立のための経済的独立を持論とする彼は、妻の内職用に上海・北四川路の自宅に、板の間にビール箱を置いただけの簡素な売り場を設けて、キリスト教関係書の販売を始めた〔〔。最初は扱う書籍の数もも少なかったが、書籍数が100冊をこえるころ客の要望に応えて、宗教書のみならず一般書の取り次ぎも行うようになった〔。1929年に「内山書店」を施高塔(スコット)路に移転した〔。路面電車の終点にも近く、商売には絶好のロケーションである〔。1930年には、彼自身も参天堂を辞めて「内山書店」の書店経営に専心した〔〔。1930年代半ば日本企業の上海進出、「円本ブーム」などの出版好況、そして日本人・中国人・朝鮮人の区別なく掛け売りを行う愛書家への奉仕に徹した営業方針などの理由により「内山書店」は急成長を遂げ、数年後には上海随一の日本書書店に成長した〔〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「内山完造」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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