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写真乾板(しゃしんかんぱん、''Photographic plate'' )とは写真術で用いられた感光材料の一種で、写真乳剤(臭化カリウムの溶液と硝酸銀の溶液をゼラチンに加えてできる、光に感光する物質)を無色透明のガラス板に塗布したものである。ガラス乾板(がらすかんぱん)あるいは単に乾板(かんぱん)と呼ばれる場合も多い。 == 歴史 == 1871年〔『クラシックカメラ専科』p.22-32「カメラの歴史」。〕にイギリスの医師が発明した〔〔『クラシックカメラ専科』p.189。〕。当初は青色にしか感光しなかったが、1873年にはが黄色と緑色に対する感光性を持たせる方法を発明〔『ツァイス・イコン物語』p.17。〕し、1878年には工業生産されるようになり〔〔『クラシックカメラ専科』p.22は工業生産開始時期につき「1880年頃」とする。〕、箱入りで購入し好きな時に現像できる〔ため短期間で湿板を駆逐した〔。さらに1884年にが改良した〔。感度も写真湿板の数倍と高く〔、ハンドカメラや瞬間シャッターの開発を促し〔、手持ち撮影も可能になり〔またアマチュア写真家の参入を可能とした。 ベース素材を破損しやすいガラスからニトロセルロースに代替してより便利に扱うことができるよう改良された写真フィルム、特に何枚も巻き上げては撮影できるロールフィルムが1888年に登場〔『現代カメラ新書No.6、クラシックカメラ入門』p.28。〕して需要が減った。日本では1931年に起きた満州事変を契機とし財政の大膨張、金輸出再禁止、円安、軍需インフレーションで一般購買力が増大してアマチュアに写真が流行し、その際アマチュアは旧来の嵩張って重く不便な乾板カメラを避けてロールフィルムカメラを購入したので、たちまちロールフィルムが一般化したという〔『クラシックカメラ専科No.2、名機105の使い方』p.70。〕。田中政雄は1935年を「乾板とロールフィルムの交替期に当たる」としている〔。1978年時点ではわずかにアグフア・ゲバルトがゲバパンを製造し日本にも大名刺判と大陸手札判が旭光学(現ペンタックス)の特需課により輸入されていた〔『クラシックカメラ専科』pp.126-130「クラシックカメラで写すヒント」。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「写真乾板」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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