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凱風快晴(がいふうかいせい)は、葛飾北斎筆の名所絵(浮世絵風景画)『富嶽三十六景』全46図のうちの1枚。「神奈川沖浪裏」と共に同シリーズを代表する作品であり、北斎の代表作の一つとして名高い。 == 概要 == 『富嶽三十六景』は江戸時代後期の浮世絵師葛飾北斎による富士山を描いた富士図の連作で、天保2年(1831年)から天保4年(1833年)頃にかけて刊行された。全36図、追加10図。本図の視点は甲斐国側か駿河国側かは不明であるが、「山下白雨」とともに富士を大きく正面から描いた作品で、画面下には樹海、空にはいわし雲が描かれ、富士の山頂には雪渓が残る。なお、北斎は先行する文化13年(1816年)に刊行した『北斎漫画 五編』において、無題ではあるが富士の山容のみを主題とした作品を手がけている。 「凱風」とは『詩経』にある言葉で、夏に吹く柔らかな南風を意味する。本図は「赤富士」と通称され、夏の早朝に日を受けた富士の山肌が赤みを帯びた一瞬の様子を捉えているとされる。北斎が「凱風快晴」を描く前に、野呂介石筆「紅玉芙蓉峰図」(和歌山脇村奨学会蔵)などの先行例があり、北斎に影響を与えた可能性が指摘されている〔狩野(1994)。〕。しかしその一方で、その根拠は「凱風快晴」と赤富士現象が似ていることだけで、題名や絵の中に朝を示す情報は無く、朝日が当たって赤くなっているなら僅かに残る雪の部分もピンクや赤で摺るはずで、また他の北斎の富士図を見ると北斎は快晴と朝というテーマを区別して描いていることや、江戸時代に赤富士という現象は一般には殆ど知られておらず、商業出版である浮世絵で題名などで明示もせずに取り上げるのは不自然である点も指摘される。これらの根拠から、富士山の茶色い山肌を快晴の空の下で明るく照らされているのを強調するために赤くし、赤富士という珍しい現象が知られるにつれて「赤富士」という記憶に残りやすいフレーズも手伝って浸透したという意見もある〔日野原(2015)。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「凱風快晴」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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