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分離代数拡大 : ミニ英和和英辞書
分離代数拡大[ぶんり]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ぶん, ふん]
  1. (n,n-suf,pref) (1) part 2. segment 3. share 4. ration 5. (2) rate 6. (3) degree 7. one's lot 8. one's status 9. relation 10. duty 1 1. kind 12. lot 13. (4) in proportion to 14. just as much as 1
分離 : [ぶんり]
  1.separation 2. detachment 3. segregation 4. isolation, 5. dissociated, dissociation
: [よ, しろ]
 【名詞】 1. world 2. society 3. age 4. generation 
代数 : [だいすう]
 (n) algebra
: [すう, かず]
  1. (n,n-suf) number 2. figure 
拡大 : [かくだい]
  1. (n,vs) magnification 2. enlargement 

分離代数拡大 ( リダイレクト:分離拡大 ) : ウィキペディア日本語版
分離拡大[ぶんりかくだい]
体論という代数学の分野において、分離拡大 (separable extension) は代数的な体の拡大 E\supset F であって、すべての \alpha\in E に対して \alpha の ''F'' 上の最小多項式分離多項式である(すなわち相異なるをもつ;この文脈における定義については下記を見よ)ようなものである〔Isaacs, p. 281〕。そうでなければ、拡大は非分離 (inseparable) と呼ばれる。分離代数拡大の概念の他の同値な定義があり、これらは後でこの記事で概説される。
分離拡大の重要性は正標数ガロワ理論においてそれらが果たす基本的な役割にある。より具体的には、有限次体拡大がガロワ拡大であることと正規拡大かつ分離拡大であることが同値である〔Isaacs, Theorem 18.13, p. 282〕。標数0の体や有限体の代数拡大は分離的だから、ガロワ理論のたいていの応用において分離性は障害ではない〔Isaacs, Theorem 18.11, p. 281〕〔Isaacs, p. 293〕。例えば、有理数体のすべての代数拡大(特に有限次拡大)は分離的である。
数学において分離拡大はあらゆるところで現れるが、その対極である純非分離拡大もまたきわめて自然に現れる。代数拡大 E\supset F が純非分離拡大であることとすべての \alpha\in E\setminus F に対して \alpha の ''F'' 上の最小多項式が分離多項式''でない''(つまり相異なる根をもた''ない'')ことが同値である〔Isaacs, p. 298〕。体 ''F'' が非自明な純非分離拡大をもつためには、素数標数の無限体(すなわち例えば不完全)であることが必要である、なぜならば完全体の任意の代数拡大は分離的だからだ〔。
== インフォーマルな議論 ==
ある体 ''E'' に係数をもつ任意の多項式 ''f'' は、deg(''f'') 個の根をある拡大体 E\supseteq F においてもつときに''相異なる根'' (distinct roots) をもつと言う〔(訳注)「相異なる根をもつ」(have distinct roots) は「(重複を考えずに)根を2つ以上もつ」という意味では''ない''。例えば(実係数の)多項式 ''X''−2 は相異なる根を''もち''、(''X''−2)2 (''X''−3)2 は相異なる根を''もたない''。〕。例えば、実係数多項式 ''g''(''X'')=''X''2+1 はちょうど deg(''g'')=2 つの根、すなわち虚数単位 ''i'' とその加法逆元 −''i''、を複素平面にもつ。したがってたしかに異なる根を''もつ''。一方、実係数多項式 ''h''(''X'')=(''X''−2)2 は異なる根をもた''ない''〔(訳注)「相異なる根をもたない」(do not have distinct roots) は「相異なる根をもつ」(have distinct roots) の否定である。〕。複素平面において2だけがこの多項式の根でありしたがって1つの根しか持たず deg(''h'')=2 つではない。
多項式が相異なる根をもつかどうかテストするために、体の拡大を明示的に考えたり根を計算したりする必要はない。多項式が相異なる根をもつことと多項式とその微分のが定数であることは同値である。例えば、上の段落の多項式 ''g''(''X'')=''X''2+1 の微分は 2''X'' であり、標数が 2 でない体上では ''g''(''X'') - ((1/2) ''X'') 2''X'' = 1 であるので、ベズーの等式により、最大公約数は定数である。一方、 2=0 であるような体上では、最大公約数は ''g'' であり、''g''(''X'') = (''X''+1)2 は 1=-1 を二重根としてもつ。一方、多項式 ''h'' は係数体がなんであれ相異なる根をもた''ない''、実際 ''h''(''X'')=(''X''−2)2 の微分は 2 (''X''-2) であり ''h'' を割り切るので、(X-\alpha)^2 の形の因子を \alpha=2 に対して''確かに''もつ。
有理あるいは実係数の任意の多項式は相異なる根をもたないかもしれないが、この段階で有理あるいは実係数の''既約多項式''であって相異なる根をもたないものが存在するか否かを問うことは自然である。多項式 ''h''(''X'')=(''X''−2)2 は相異なる根をもたないが、非自明な因子 (''X''−2) をもつので既約ではない。実は、''有理あるいは実係数の既約多項式であって相異なる根をもたないものは存在しない''ということは正しい。体論の言葉でいえば、\mathbb あるいは \mathbb のすべての代数拡大は分離的でありそれゆえこれらの体は両方とも完全である。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「分離拡大」の詳細全文を読む




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