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数学の線型代数学の分野において、ある行列 ''A'' の列空間(れつくうかん、)C(''A'')(しばしば、行列の値域(range)とも呼ばれる) とは、その行列の列ベクトルの線型結合としてあり得るすべてのものからなる集合のことを言う。 ''K'' を(実数あるいは複素数全体のような)体とする。''K'' の成分からなる、ある ''m'' × ''n'' 行列の列空間は、''m''-空間 ''K''''m'' の線型部分空間である。列空間の次元は、その行列の階数と呼ばれる〔この記事でも述べられているように、線型代数学はとてもよく発展された数学の分野で、多くの参考文献が存在する。この記事で述べられているほとんど全ての内容は、Lay 2005、Meyer 2001 および Strang 2005 に見られる。〕。(整数全体のような)環 ''K'' についての行列に対しても、同様に列空間を定義することが出来る。 ある行列の列空間は、対応する遷移行列の像あるいは値域である。 == 定義 == ''K'' をスカラー体とする。''A'' を、列ベクトル v1, v2, ..., v''n'' を伴う ''m'' × ''n'' 行列とする。それら列ベクトルの線型結合とは、次の形式で記述される任意のベクトルのことを言う: : ここで ''c''1, ''c''2, ..., ''cn'' はスカラーである。v1, ... ,v''n'' の線型結合としてあり得るすべてのベクトルからなる集合のことを、''A'' の列空間と言う。すなわち、''A'' の列空間は、ベクトル v1, ... , v''n'' の張る部分空間である。 行列 ''A'' の列ベクトルの任意の線型結合は、''A'' と列ベクトルの積として記述される。すなわち : として記述される。したがって ''A'' の列空間は、x ∈ R''n'' に対するすべてのあり得る積 ''A''x からなる。これは、対応する遷移行列の像(あるいは、値域)と同様である。 ;例 : とすると、その列ベクトルは v1 = (1, 0, 2)T と v2 = (0, 1, 0)T である。 :v1 と v2 の線型結合は、次の形式で記述される任意のベクトルである: :: :そのようなベクトルすべてからなる集合が、''A'' の列空間である。この場合の列空間は、方程式 ''z'' = 2''x'' を満たすようなベクトル (''x'', ''y'', ''z'') ∈ R3 の集合である(デカルト座標を用いることで、この集合は三次元空間における原点を通る平面であることが分かる)。'x からなる。これは、対応する遷移行列の像(あるいは、値域)と同様である。 ;例 : とすると、その列ベクトルは v1 = (1, 0, 2)T と v2 = (0, 1, 0)T である。 :v1 と v2 の線型結合は、次の形式で記述される任意のベクトルである: :: :そのようなベクトルすべてからなる集合が、''A'' の列空間である。この場合の列空間は、方程式 ''z'' = 2''x'' を満たすようなベクトル (''x'', ''y'', ''z'') ∈ R3 の集合である(デカルト座標を用いることで、この集合は三次元空間における原点を通る平面であることが分かる)。 R3 の集合である(デカルト座標を用いることで、この集合は三次元空間における原点を通る平面であることが分かる)。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「列空間」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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