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制御性T細胞 : ミニ英和和英辞書
制御性T細胞[せいぎょせい]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [せい]
  1. (n,n-suf,vs) system 2. organization 3. organisation 4. imperial command 5. laws 6. regulation 7. control 8. government 9. suppression 10. restraint 1 1. holding back 12. establishment 1
制御 : [せいぎょ]
  1. (n,vs) control 2. governing 3. checking 4. suppression 5. repression 6. restraint 7. mastery 8. management 
: [ご, お, おん, み]
  1. (pref) honourable 2. honorable 

制御性T細胞 : ウィキペディア日本語版
制御性T細胞[せいぎょせい]
制御性T細胞(せいぎょせいTさいぼう、、調節性T細胞とも)は、免疫応答の抑制的制御(免疫寛容)を司るT細胞の一種。免疫応答機構の過剰な免疫応答を抑制するためのブレーキ(負の制御機構)や、免疫の恒常性維持で重要な役割を果たす。
制御性T細胞の発生には、Foxp3誘導のほか、それとは別系統のTCR刺激によるDNAの配列変化を伴わない遺伝子機能の変化(エピジェネティクス参照)により、T細胞が制御性T細胞に分化すると考えられる〔Naganari Ohkura, Masahide Hamaguchi et al.「T Cell Receptor Stimulation-Induced Epigenetic Changes and Foxp3 Expression Are Independent and Complementary Events Required for Treg Cell Development」Immunity Volume 37, Issue 5, 785-799, 01 November 2012 USA PMID:23123060〕。
==概要==
1971年リチャード・ガーションらはT細胞の移入により免疫寛容を引き起こすことができることを明らかにし、このT細胞サブセットを「抑制性T細胞」と名づけた〔Gershon RK and Kondo K.(1971)"Infectious immunological tolerance."''Immunology.'' 21,903-14. PMID 4943147〕。この時点において「抑制性T細胞」とは単なる概念に過ぎず、存在の確認はされていなかった。1995年には京都大学坂口志文らによってインターロイキン-2受容体α鎖であるCD25分子を発現するT細胞が自己免疫疾患を抑制する機能を有することが明らかにされた〔Sakaguchi S, Sakaguchi N, Asano M, Itoh M and Toda M.(1995)"Immunologic self-tolerance maintained by activated T cells expressing IL-2 receptor alpha-chains (CD25). Breakdown of a single mechanism of self-tolerance causes various autoimmune diseases."''J.Immunol.'' 155,1151-64. PMID 7636184〕。このCD4+CD25+T細胞は抑制性T細胞の中でも区別して「CD4+CD25+Treg」と呼ばれるようになった。はじめはCD4およびCD25をCD4+CD25+Tregのマーカーとして用いていたが、いずれもこの細胞に特異的なものではなくマーカーとして用いるには問題があった。
その後転写因子であるFoxp3がCD4+CD25+Tregにおける特異的分子マーカーであると共にTreg分化のマスター遺伝子であることが明らかになるなど急速に研究が進展した。近年ではCD4+CD25+Tregの他にもいくつかのサブセットがあることが分かっている。Tregは内在性T細胞()と、ナイーブCD4陽性T細胞から分化させる自己認識能の低い誘導性T細胞()に大きく二つに分類される。
内在性Tregは胸腺内において自己反応性T細胞と共に産生される。一方、誘導性TregはTGF-βの存在下における抗原刺激により末梢血中のナイーブT細胞から分化誘導され、いずれも免疫寛容の機構に関与している。
両者の最大の差異は、T細胞受容体の抗原特異性と、Foxp3発現の安定性であり、Foxp3発現が誘導性T細胞で不安定なのは遺伝子のエピジェネティックな制御の違いによるのではないかと推察されている〔Floess, S., Freyer, J., Siewert, C. et al.: Epigenetic control of the foxp3 locus in regulatory T cells. PLoS Biol., 5, e38 (2007)/Ohkura, N., Hamaguchi, M., Morikawa, H. et al.: T cell receptor stimulation-induced epigenetic changes and Foxp3 expression are independent and complementary events required for Treg cell development. Immunity, 37, 785-799 (2012)〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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