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力学的エネルギー(りきがくてきエネルギー、Mechanical energy)とは、運動エネルギーと位置エネルギー(ポテンシャル)の和のことを指す〔原康夫『物理学通論 I』 学術図書出版、2004年、p58〕。 保存力の場での質点の運動では力学的エネルギー(運動エネルギーと位置エネルギー(ポテンシャル)の和)が一定となる。これを、力学的エネルギー保存の法則(力学的エネルギー保存則)と言う〔原康夫『物理学通論 I』 学術図書出版、2004年、pp92-93〕。 これを式で書くと次のようになる。ただし、運動エネルギーを ''K'' 、ポテンシャルを ''U'' 、力学的エネルギーを ''E'' とする。 一般にこれが保存するとき(即ち、保存力のみが仕事をし、非保存力が仕事をしないとき)によく使われる概念である。エネルギーが保存する場合、エネルギーの総和は初期条件で決まる。運動エネルギー ''K'' は、 なので、 となり、ポテンシャルの範囲が決まってしまう。ポテンシャルは位置に依存する量なので、これは運動の領域が決まることになる。ポテンシャルの概形が分かれば運動の様子がある程度推測できる。例えば、調和振動のポテンシャルは、 である。( x0 は振動中心の位置ベクトル)これは変位の二乗の形になっている。これを知っているならば、ポテンシャルの底が x2 の形になっている場合は単振動をすることが分かる。単振り子のポテンシャルは三角関数で書ける。 十分に振幅が小さいときには単振動で近似できることが分かる。 力学的エネルギーは、熱力学での内部エネルギー(摩擦などを通してやりとりされる)や他のエネルギーに変わりうる。この場合、力学的エネルギーの保存は成立しなくなるが、エネルギー全体としては保存している。つまりこの場合は、より広義の意味でエネルギーは保存している(→エネルギー保存の法則)。 == 力学的エネルギーの散逸 == 保存力でない力を非保存力という。非保存力が仕事をする場合、力学的エネルギーは保存しない。 具体的な非保存力の例は、 ;動摩擦力 : ;粘性抵抗力 : ;慣性抵抗力 : ただし、、である。 一般に非保存力fはとして、 : と表される。 ;運動方程式 : である。 この式の両辺に速度をかけると、 力学的エネルギーの時間変化率は、である。非保存力が仕事をすると、力学的エネルギーは必ず減少する。 非保存力により力学的エネルギーが減少することをエネルギーの散逸という。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「力学的エネルギー」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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