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ズワイガニ(楚蟹、学名 ''Chionoecetes opilio'') は、十脚目ケセンガニ科(旧分類ではクモガニ科)に分類されるカニ。深海に生息する大型のカニで、重要な食用種でもある〔三宅貞祥『原色日本大型甲殻類図鑑 II』ISBN 4586300639 1983年 保育社〕〔武田正倫・古田晋平・宮永貴幸・田村昭夫・和田年史『日本海南西部鳥取県沿岸およびその周辺に生息するカニ類』 鳥取県立博物館研究報告 48: 29-94, March 30, 2011〕。 ベニズワイガニ (紅楚蟹) 等の近縁種についても本項で記載する。 == 形態 == 体色は全身が暗赤色をしている。甲は膨らみがある三角形、鉗脚(第一胸脚)と第5胸脚は短いが第2 - 4胸脚が長く、大きなオスが脚を広げると70cmほどになる。オスの甲幅は最大14cmほどだが、メスはその半分くらいの大きさである。メスは性成熟すると脱皮を止め、短期間に産卵、抱卵、幼生放出を繰り返すので成長しなくなる〔。日本産の個体群は歩脚の長節が長く、亜種''C. opilio elongatus'' Rathbun, 1924 として分類する見解もある〔。 ズワイガニの「ズワイ」とは、細い木の枝のことを指す古語「楚(すわえ、すはえ)」が訛ったものとされている〔水産総合研究センター 『おさかな瓦版 No.2』 2004年12月〕。漢字では「津和井蟹」とも書かれる。 オスとメスの大きさがあまりに違うため、漁獲される多くの地域でオスとメスに別の名前がつけられている。エチゼンガニ、マツバガニ、ヨシガニ、タイザ(タイザガニ)などはオスを指し、メガニ、オヤガニ、コッペガニ、コウバコガニ〔「香箱がに」と書いて加賀料理の一つとされる。香箱のように小さいとか、子を持っている雌という子箱からとか、日本海の香りを秘めているからとか語源は分かっていない。泉鏡花の『卵塔場の天女』では近江町市場で売られる香箱がにが登場し、茹でられた真っ赤なかにが並ぶ美しさを 「珊瑚畑に花を培ふ趣がある」と表現されている。〕、セコガニ、セイコ(セイコガニ)、クロコなどはメスを指す〔武田正倫ほか『新装版 詳細図鑑 さかなの見分け方』ISBN 4062112809 2002年 講談社〕。 なお本種を記載した"Fabricius"は、オットー・ファブリシウス(Otto Fabricius)であり、動物分類学の基礎を築いたことで知られるヨハン・クリスチャン・ファブリシウス(Johan Christian Fabricius)とは別人である。記載者まで表記する際は"O. Fabricius"として正確を期すことが多い〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ズワイガニ」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Chionoecetes opilio 」があります。 スポンサード リンク
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