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動脈スティフネス()、または動脈壁硬化とは、動脈壁が固くなって伸展性(コンプライアンス)を失うことである。即ち物性から見た動脈壁の力学的な硬化を指す用語であって、粥状硬化(atherosclerosis)とは区別される概念である。粥状硬化のメカニズムが明らかになって以来、動脈硬化性疾患の病因はプラークの破綻、血栓形成が主要な要素と考えられ、血管自体の硬さはさほど重要視されていなかったが、近年特に20世紀末以降より、疫学的研究を中心として動脈スティフネスの概念が動脈硬化性疾患の死亡率のリスク因子として重要視されつつある〔小澤利男. Arterial Stiffness動脈壁硬化とは何か - Arterial Stiffness 〕。 == 歴史と背景 == 心臓が収縮する時に生み出した心拍によるエネルギーは循環器系を通じて血管上を脈波として伝わり、その伝達速度は脈波伝播速度(pulse wave velocity、PWV)と呼ばれ、動脈の硬化度を表す尺度となる。また動脈壁の弾性・コンプライアンスも動脈の力学特性を表す尺度として用いられる。 動脈スティフネスと脈波伝播速度との関係は、1808年にトマス・ヤングによりイギリス王立協会のクルーニアン講義(Croonian lecture)の中で言及されたのがその端緒である〔Young T: On the function of the heart and arteries: The Croonian lecture . Phil Trans Roy Soc 1809;99:l-31〕が、より一般化された形としてはメーンズ・コルテベークの式〔Nichols WW, O'Rourke MF. Vascular impedance. In: McDonald's Blood Flow in Arteries: Theoretical, Experimental and Clinical Principles. 4th ed. London, UK: Edward Arnold; 1998:54–97, 243–283, 347–395.〕、もしくはブラムウェル・ヒルの式によって記述された。 大動脈の脈波伝播速度の測定は、大動脈の硬化に起因する大血管疾患の予後予測に関する有力な指標となり、末期腎不全〔Blacher et al.,Circulation. 1999; 99: 2434–2439〕、高血圧〔Laurent et al., Hypertension. 2001; 37: 1236–1241〕、糖尿病〔Cruickshank et al., Circulation. 2002; 106: 2085–2090〕などを含む心血管疾患〔Mattace-Raso et al. Circulation. 2006;113:657-663〕〔Hansen et al., Circulation. 2006;113:664-670〕による死亡リスクの予測に際して有用であることが様々な報告により示されてきた。その結果を受け、動脈スティフネスを定量化する尺度(脈波伝播速度や脈波増大係数: augmentation index など)を測定する種々の医療機器が開発・販売されている〔Avolio, A.; Butlin, M. & Walsh, A. Arterial blood pressure measurement and pulse wave analysis - their role in enhancing cardiovascular assessment . Physiol Meas, 2009, 31, R1-R47〕。しかし、一般臨床における脈波伝播速度測定の意義は未だ確立しているとは言い難く、種々の研究が盛んに行われている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「動脈スティフネス」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Arterial stiffness 」があります。 スポンサード リンク
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