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『勝手にしやがれ!!』(原題:''Never Mind the Bollocks, Here's the Sex Pistols'')は、イギリスのパンクバンド、セックス・ピストルズ唯一のスタジオ・アルバム。1977年10月28日にヴァージン・レコードよりリリースされ、全英アルバムチャート1位を記録。 『ローリング・ストーン』誌の「オールタイム・ベスト・アルバム500」(大規模なアンケートで選出)と「オールタイム・ベスト・デビュー・アルバム100」に於いて、それぞれ41位と7位にランクイン。 ==解説== 全英チャートで1位を獲得。アメリカではトップ100にも入らなかったが、発売から10年後の1987年にはゴールド・ディスクに輝くロングセラーとなった。 本作のレコーディングは1977年春から夏にロンドンのウェセックス・スタジオにて断続的に行われた。プロデューサーのクリス・トーマスは、プロコル・ハルム、ロキシー・ミュージック、サディスティック・ミカ・バンド等を手がけたベテランであり、スティーヴ・ジョーンズのギターを何重にもオーヴァー・ダビングすることで、音に厚みを出した。また、実際の演奏よりやや速目に再生されるよう録音した。エンジニアはビル・プライスが務めた。 ベーシストのグレン・マトロックは、「アナーキー・イン・ザ・U.K.」「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」「プリティ・ヴェイカント」(2番の2行分をロットンが作詞した以外は作詞も担当)など、半数以上の曲を1人で作曲したが、本作のレコーディング直前に脱退している。2000年に行われたインタビューで本作を「ラジオで1曲だけ聴くと凄くいいと思う。でもアルバムを通して聴くと、ちょっと平板というか。僕がいたら、もっとカラフルにできていたかも」と語っている〔セックス・ピストルズ・ファイル(シンコー・ミュージック)より。〕。 マトロックに代わって加入したシド・ヴィシャスの演奏技術が拙かったため、ベースはギタリストのスティーヴ・ジョーンズが担当した。また、すでにシングルとして発売されていた「アナーキー・イン・ザ・U.K.」のベースはマトロックによるものである。 本作制作中のピストルズのレコード契約は不安定なものであり、テレビでの舌禍事件を理由にEMIから契約を打ち切られた後、A&Mレコードと契約するもすぐに破棄された。一時は契約がない状態になったが、最終的にヴァージン・レコードと契約。本作に収録されている「拝啓EMI殿」は題名通りEMIを揶揄したものであり、曲の最後でA&Mにもメッセージが向けられている。 タイトルの中の「Bollock」(スラングで「睾丸」の意)が猥褻だという理由で、警察は本作の販売店に圧力をかけたが、裁判では猥褻に当たらないとされた。 発表から3ヶ月後、ピストルズは初のアメリカ・ツアーに向かったが、現地でジョニー・ロットンが脱退。バンドは空中分解し、結果的に本作がデビュー作にして最後のアルバムとなった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「勝手にしやがれ!!」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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