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化学防護服(かがくぼうごふく)とは、一般的に有毒気体(いわゆる毒ガス)や病原体となるウイルス(天然痘など)といったものの付着や吸引を防ぐための、保護を目的とする特殊な被服である。 ==概要== これらは人体に害をなす危険な液体や気体(あるいはエアロゾル)・粉末などの固体が人体に付着したり吸引するのを防ぐために着用される。写真に示される陽圧式化学防護服では、内部の圧力を外気圧より高く維持することでそれらの侵入を防いでいる。それ以外にも、浸透性の無い素材を使った非陽圧式の化学防護服では、腐食性の液体など有害物質の接触を遮断するものが存在する。簡易なものではつなぎのように手足は別の手袋などで、顔は呼吸用のマスクで覆われるものも見られる。 有毒な気体に関しては、自然発生的な火山ガス(高濃度の硫化水素など)のほか、化学兵器のようなものがあげられる。自衛隊の化学科部隊、警察のNBCテロ対応専門部隊や機動隊化学防護隊、消防の化学機動中隊や特別高度救助隊、消防救助機動部隊などの救助隊に配備されているほか、各種有害物質を扱う産業現場でも用いられている。また、「化学」とは付いているが前述の通り、危険な微生物やそれらへの感染者を扱う医療や研究分野での利用も見られる。 なおこれらの着用をした場合、この衣類の外部表面が有毒物質に曝露(さらされる)ため汚染される。これを脱ぐ際に外部に付着した汚染物質に触れてしまっては元も子もないため、脱衣の際にはシャワーを浴びるなどして除染してから脱ぐ。対応する汚染の種類によっては使い捨てにされることもあり、その場合は脱いだ衣類は汚染廃棄物として処理される。 なお、化学防護服を含む個人防護具(PPE)には防護レベルが設定されている。その設定方法には、米国式(レベルA~D)と欧州式(タイプ1~6)がある。日本では米国式が用いられることが多い。 ; レベルA : 呼吸具としては供給式のもの(自給式呼吸器(SCBA)または送気マスク(SAR))を使用する。スーツの被覆範囲は呼吸具を含めた全身となる。 ; レベルB : 呼吸具としては供給式のもの(SCBAまたはSAR)を使用する。ただし、呼吸具はスーツから露出していても良い。 ; レベルC : 呼吸具としては、供給式以外のガスマスク(濾過式など)を使用する。 File:Youatsu-bougofuku.jpg|レベルA(横浜市消防局) ファイル:YCFB NBC DEMO01.JPG|レベルA(横浜市消防局) File:Poisonous gas detection.JPG|レベルB(札幌市消防局) File:US Navy 041123-N-9563N-507 Members assigned to the Naval Support Activity (NSA) Bahrain Emergency Response Team, lead contaminated victims of a simulated Chemical, Biological, and Radiological attack to be treated.jpg|レベルB(アメリカ海軍) File:US Navy 040527-N-9712C-003 Naval Mobile Construction Battalion Forty (NMCB-40) Commanding Officer, Cmdr. G.E. Taylor II marches his battalion in full Mission Oriented Protective Posture (MOPP) equipment.jpg|レベルC(アメリカ海軍) 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「化学防護服」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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