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北欧神話にみられるヴァルキュリヤの名前一覧(ほくおうしんわにみられるヴァルキュリヤのなまえいちらん)では、北欧神話の原典資料にみられるヴァルキュリヤ〔一般に英語形の「ヴァルキリー(バルキリー)」やドイツ語形の「ヴァルキューレ(ワルキューレ)」で知られる。〕の名前を一覧する。 北欧神話において、ヴァルキュリヤは多数存在する。みな女性の姿をしており、戦において、どの戦士に勝利をもたらし、どの戦士に死を与えるかを選ぶのを役目とする。そして、彼女たちに選ばれ勇敢に戦い死んだ者を、神オージン〔「オーディン」とカナ表記されることも多い。〕が治める、戦で殺された者たちの後生の館ヴァルホッル〔一般にドイツ語形の「ヴァルハラ」で知られる。〕へと連れて行く。そこでは、死した勇士たちがエインヘリャルと呼ばれ、世界の終末における戦争ラグナロクへ向けた準備を行っている。そしてエインヘリヤル達が休息を取るとき、彼らが飲む蜜酒(ミード)を注いで回るのもヴァルキュリヤたちであるという。 これ以外にもまた、ヴァルキュリヤが英雄やその他人間の伴侶として登場することもある。そこではしばしば王族の娘であると書かれ、時には大鴉(ワタリガラス)に付き添われていたり、白鳥に結びつけられていたりする(白鳥乙女を参照)。 古ノルド語詩(古エッダ)の『巫女の予言』『グリームニルの言葉』『槍の歌(ヴァルキュリヤの歌)』や、『スノッリのエッダ』第2部『詩語法』にある「名の諳誦」と呼ばれる部分などで、ヴァルキュリヤの名前が数多く挙げられている。また、このような一覧的な名称の提示以外にも、単独でヴァルキュリヤの名前が登場することがあり、例として、『フンディングル殺しのヘルギの歌 其の一』『其の二』にその名が登場するシグルーンが挙げられる。 ヴァルキュリヤの名前は概して「戦い」との関連付けが強調されており、そして多くの場合、「槍」に関した名前である。槍は一般にオージンと強く関連付けられている武器である〔Davidson (1988:96).〕。北欧神話研究者のH・R・エリス・デイヴィッドソン (en) やルドルフ・ジメックらの説によると、ヴァルキュリヤの名前は、それ自体は何ら個体性を持たず、むしろ「戦の女神 (war-goddesses)」の特性や気質を説明するものであり、おそらくスカルド(スカンディナヴィアの伝統的な詩人)によって説明のために創作されたものではないか、とされている〔事例は Davidson (1988:96–97) および Simek (2007:349) を参照。〕。 何人かのヴァルキュリヤの名前は、ヴァルキュリヤの役割や能力を説明したものなのかもしれない。例えば、「ヘリヤ (Herja)」という名は、CE 187年のものと見られる石碑で言及されていたゲルマン神話 (Germanic paganism) の女神ハリアサ (Hariasa) との語源的な繋がりを示しているのかもしれない〔Simek (2007:143). ハリアサについては Simek (2007:131).〕。「ヘルフィヨトゥル (Herfjötur)」の名は、「枷を嵌める」というヴァルキュリヤの能力を示しているとする説もある〔Simek (2007:142).〕。「スヴィプル」(Svipul, 「気紛れ」の意)は、ヴァルキュリヤがウィルド(オルログとも, wyrd or ørlog, ゲルマン人の信仰における運命の観念)に対して持っている影響力の説明なのかもしれない〔Simek (2007:308).〕。 == ヴァルキュリヤの名前 == なお、リヒャルト・ワーグナーの楽劇『ニーベルングの指環』など近現代の作品のみに登場するヴァルキュリヤ(ワルキューレ、ヴァルキリー)については、各作品の記事またはワルキューレなどを参照のこと。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「北欧神話にみられるヴァルキュリヤの名前一覧」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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