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千秋万歳(せんずまんざい)は、中世(12世紀 - 16世紀)期に存在した日本の民俗芸能、大道芸、門付芸の一種であり、およびそれを行う者である〔''千秋万歳''、世界大百科事典 第2版、コトバンク、2012年8月27日閲覧。〕〔''千秋万歳''、百科事典マイペディア、コトバンク、2012年8月27日閲覧。〕〔''千秋万歳''、デジタル大辞泉、コトバンク、2012年8月27日閲覧。〕〔''千秋万歳''、大辞林 第三版、コトバンク、2012年8月27日閲覧。〕。「せんじゅまんざい」〔〔「せんしゅうまんざい」〔とも読み、千寿万歳(せんずまんざい)とも表記する〔''千秋万歳・千寿万歳''、大辞林 第三版、コトバンク、2012年8月27日閲覧。〕。行う芸能者を千秋万歳法師(せんずまんざいほうし)とも呼ぶ〔小山田ほか、p.142.〕。新春の季語・1月の季語である〔。 もともとは「せんしゅうばんぜい」と読み、「千年万年」つまり「永遠」を意味し、転じて長寿を祝う語であった〔。これを語源とした予祝芸能となったものについて、本項で詳述する。 == 略歴・概要 == 現代にも続く踏歌節会の踏歌が源流である、とする説がある〔。平安時代末期に勃興し、中世に大いに流行した〔。2人1組で行う芸で、扇を持って舞う者と鼓で拍子をとる者がいた〔。 11世紀半ば、1052年(永承7年)前後に成立したとされる『新猿楽記』で、藤原明衡が「千秋万歳之酒禱」(せんずまんざいのさかほがい)と記したのが、最古の記録という〔。鎌倉時代(12世紀 - 14世紀)には、藤原定家の日記『明月記』(1180年 - 1235年)、広橋兼仲の日記『勘仲記』(1268年 - 1300年)にも「千秋万歳」についての記述がみられるという〔。1275年(建治元年)に完成した辞書『名語記』による定義では、散所法師(さんじょほうし)が新春の初子の日(最初の子の日)に家々を訪ねて門付し、金品を得る芸であるとする〔。 室町時代(14世紀 - 16世紀)には、寺に属しあるいは没落して民間に流れた職業芸人である「声聞師」(しょうもじ)が、新春の予祝芸能としの門付を行っていた〔。15世紀末の1494年(明応3年)に編纂された『三十二番職人歌合』には、「絵解」(えとき)とともに「千秋万歳法師」として紹介されている〔。この時代には、「声聞師」が旧暦正月五日に禁裏(御所)、旧暦正月七日には公方を訪れ、「千秋万歳」を演じ「曲舞」を舞った〔。 戦国時代(16世紀)の宮廷では、陰陽道による正月の儀式は陰陽頭が行ったが、正月四日・五日には「千秋万歳の儀」があり、これを民間の芸能者である「声聞師」が行った〔奥野、p.60-61.〕。グレゴリオ暦1570年2月8日にあたる元亀元年正月四日には、正親町天皇(第106代天皇)が、「声聞師」の行った「千秋万歳」と「大黒舞」を観覧した記録が残っている〔奥野、p.191-192.〕。 16世紀末に発祥する三河萬歳の源流となった〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「千秋万歳」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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