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卓袱料理(しっぽくりょうり)とは、中国料理や西欧料理が日本化した宴会料理の一種。長崎市を発祥の地とし、大皿に盛られたコース料理を、円卓を囲んで味わう形式をもつ。和食、中華、洋食(主に出島に商館を構えたオランダ、すなわち阿蘭陀)の要素が互いに交じり合っていることから、和華蘭料理(わからんりょうり)とも評される。日本料理で用いられている膳ではなく、テーブル(卓)に料理を乗せて食事を行う点に特徴がある〔江後『長崎奉行のお献立 南蛮食べもの百科』、36頁〕。 献立には中国料理特有の薬膳思想が組み込まれていると考えられている〔古場『卓袱料理のすすめ 長崎食文化の奥義』、76頁〕。 == 概要 == 中国料理同様に、円卓を囲み、大皿に盛られた料理を各々が自由に取り分け食べるのが卓袱料理の基本形である。現在では料亭や割烹料理店で味わうのが主流で、結婚披露宴で卓袱料理形式の献立が組まれたり、冠婚葬祭などで卓袱料理の仕出し料理をとる家庭もある。しかし、大皿に盛りつけるなど手間が省け、人数に増減があっても対応しやすいという合理性もあり、「急ぎの客人向け料理」「家庭的なもてなし料理」という側面もあったとみられている。中国料理の宴会と異なり取り箸は用いず、各自の直箸と呑水(とんすい)と呼ばれる陶器の匙を用いて、各自の取り皿に取り分けてたべる。 現在の卓袱料理は、「お鰭」「鰭椀」と呼ばれる吸い物でスタートする。スープで宴会が始まるのは広東料理と共通する形式である。各人に椀が配られ、料亭では女将(長崎弁でオカッツァマ)が〔古場『卓袱料理のすすめ 長崎食文化の奥義』、42頁〕〔長崎 料亭旅館 坂本屋 長崎卓袱 2016年2月17日閲覧〕、披露宴では司会者が「お鰭をどうぞ」と挨拶を行って宴会がスタートする。参加者全員が吸い物を空にした後、主催者(結婚披露宴では来賓が多い)の挨拶が行われ、乾杯をする。その後、大皿に盛られた料理が次々と振舞われる。料理の内容や品数は店や予算などで異なる。 卓袱料理と同時期に考案された精進懐石料理だけで組み立てる料理を普茶料理または普茶卓袱といい、福建省出身の黄檗宗の隠元隆琦に始まる形式とされる〔古場『卓袱料理のすすめ 長崎食文化の奥義』、66頁〕。普茶料理の献立は精進料理で構成され、寺院でよく好まれた〔。寺院発祥の普茶料理は卓袱料理と起源を異にするが、円卓で食事をする形式は卓袱料理にも影響をもたらした〔古場『卓袱料理のすすめ 長崎食文化の奥義』、54,66頁〕。 また、卓袱料理は「銘銘膳」などに象徴される日本食事形式に対比するものとも言われ、大正期から一般的になる小型の食卓「卓袱台(ちゃぶだい)」の語源となった〔 石毛直道『食卓の文化誌』(岩波現代文庫, 岩波書店, 2004年11月)、17-18頁〕。現在でも関西地方では共同の食卓を「シッポク台」と呼ぶこともある〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「卓袱料理」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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