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南海大地震 : ミニ英和和英辞書
南海大地震[なんかい]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [みなみ]
  1. (n,vs) South 2. proceeding south 
南海 : [なんかい]
 【名詞】 1. southern sea 
大地 : [だいち]
 【名詞】 1. ground 2. earth 3. the solid earth 4. the (vast) land 
大地震 : [だいじしん]
 (n) major earthquake
: [ち]
  1. (n,n-suf) earth 
地震 : [じしん]
 【名詞】 1. earthquake 

南海大地震 ( リダイレクト:南海地震 ) : ウィキペディア日本語版
南海地震[なんかいじしん]
南海地震(なんかいじしん)は、紀伊半島紀伊水道沖から四国南方沖を震源とする周期的な巨大地震の呼称。南海トラフ西側でプレート間の断層滑りが発生する低角逆断層型の地震とされる〔Masataka Ando(1975) Masataka Ando(1975), CiNii Masataka Ando(1975): Source mechanisms and tectonic significance of historical earthquakes along the Nankai trough, Japan, ''Tectonophysics'', Vol. 27, 119-140.〕。
狭義の南海地震は1946年昭和21年)に発生した昭和南海地震を指す名称である〔気象庁 過去の地震・津波被害〕が、広義には安政南海地震宝永地震(南海トラフのほぼ全域が震源域)など南海道沖を震源域とする歴史地震も含まれ、さらに将来、同震源域で起きると想定される地震も含めて南海地震と総称される。また、南海大地震(なんかいだいじしん)や南海道地震(なんかいどうじしん)と呼称される場合もある。

== 概要 ==

この付近の南海トラフでは、フィリピン海プレートユーラシアプレートの下に沈み込んでいるため、たびたび ''M'' 8 級の海溝型地震が100 - 200年周期で起きている。年齢が2千万年程度の若いフィリピン海プレートの沈み込み帯であるため、フィリピン海プレートは薄く比較的高温でプレート間の固着が起こりやすい。GEONETの観測からプレート間の固着による東海沖・南海沖の広い範囲でプレート間の滑り遅れが確認され、地震カップリング率〔プレート間の固着の度合。プレート移動による歪が地震によって解放される割合に相当する。〕が高いとされている〔 橋本学、小林知勝、田部井隆雄:断層の準静的モデルの構築と歪蓄積過程に関する研究〕。
また、昭和南海地震でも確認されたように、単純な低角逆断層のプレート間地震ではなく、高角逆断層である分岐のスプレー断層の滑りをも伴う可能性も指摘されている〔 地震調査研究推進本部「南海トラフの地震の長期評価について」2001年〕。21世紀中の発生が予想される東海地震東南海地震とならぶ大規模地震として、地質学者・地震学者から注目されている。
地震の特徴として
* 中部地方西部、紀伊半島中国四国大阪平野および九州東部に至る広い範囲に及ぶ強震。数分以上の長い地震動。著しい長周期地震動を伴う〔地震調査研究推進本部(2012) 地震調査研究推進本部 「長周期地震動予測地図」2012年試作版〕。
* 太平洋沿岸の広い範囲に津波襲来。四国や紀伊半島で特に著しく、数時間から十数時間に亘り何度も押寄せ第3波前後に最大となることが多い。中国上海アメリカ西海岸にも到達〔大森房吉(1913), CiNii 大森房吉(1913): 本邦大地震概説, 震災豫防調査會報告, 68(乙), 93-109.〕。
* 潮岬室戸岬付近の隆起、高知平野および土佐湾岸西側付近の沈降など南東上りの傾動を示す地殻変動足摺岬付近は各地震により隆起、沈降の挙動が異なる〔 宍倉正展、行谷佑一(2011): 足摺岬における宝永・安政・昭和南海地震の地殻変動,『歴史地震』 26号,88.〕。
* 地殻変動の結果と推定されるプレートの体積歪みによる地下水位の低下および、道後温泉南紀白浜温泉湯の峰温泉などの湧出の一時停止〔 産総研、和歌山県(2005): 1944年東南海地震と1946年南海地震に伴う和歌山県湯峯温泉の変化について, 地震予知連絡会会報, 第74巻, 11-16.〕。
などが挙げられる〔五つの大地震 高木金之助編、沢村武雄 「五つの大地震」『四国山脈』 毎日新聞社、1959年〕〔寒川旭 『揺れる大地 日本列島の地震史』 同朋舎出版、1997年〕。
南東上りの地殻変動は低角逆断層のプレート間の滑りで説明されているが〔Masataka Ando(1975) Masataka Ando(1975), CiNii Masataka Ando(1975): Source mechanisms and tectonic significance of historical earthquakes along the Nankai trough, Japan, ''Tectonophysics'', Vol. 27, 119-140.〕、異論もあり、地盤沈下は地震動による地盤の圧縮、岬先端付近の隆起は東西方向の圧縮応力にかかる地震動の結果であり、西南日本外帯の地形に見られる東西性の波曲構造もこの結果によるとする見方もある〔岡野健之助(1996) 岡野健之助, 木村昌三(1996): 南海地震に関連する四国およびその周辺地域の地盤変動地震, 第2輯, Vol.49, No.3, 361-374〕。
歴史地震の記録からは、東海・東南海地震とほぼ同時に連動、または2年程度までの間隔をあけて連動して発生していると考えられている(東海・東南海・南海地震)。このような発生パターンや推定される規模も様々で、地殻変動や津波の規模で直近のものを比較すると大きいものから宝永地震>安政南海地震>昭和南海地震の順であった。例えば宿毛市大島の鷣(ハイタカ)神社〔「ハイタカ」はが「西」の下に「早」、が「鳥」の漢字。UNICODE 09DE3、X0213面区点 2-94-41、JIS X 0213漢字一覧の2面94区参照。〕の石段は宝永地震津波では39段目まで浸水し、安政南海地震では7段目、昭和南海地震では石段まで達しなかった〔〔宇佐美龍夫『日本の歴史地震史料 拾遺三』東京大学地震研究所、2005年〕〔ハイタカ神社 幡多の神社〕。
2011年12月に発表された中央防災会議の「南海トラフの巨大地震モデル検討会」の中間とりまとめでは、南海トラフで起きると想定される3連動型巨大地震の最大規模として、震源域が従来のほぼ2倍に拡大され、暫定値としてMw9.0の超巨大地震の想定が示された〔南海トラフの巨大地震モデル検討会(第7回) 内閣府〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「南海地震」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Nankai megathrust earthquakes 」があります。




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