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単于号 : ミニ英和和英辞書
単于号[ひとえ, たん]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ひとえ, たん]
 【名詞】 1. one layer 2. single 
: [ごう]
  1. (n,n-suf) (1) number 2. issue 3. (2) sobriquet 4. pen-name 

単于号 ( リダイレクト:単于 ) : ウィキペディア日本語版
単于[ひとえ, たん]
単于呉音:ぜんう、漢音:せんう、:Chányú)とは、匈奴を初めとした北アジア遊牧国家の初期の君主号である。また、単于の妻のことを閼氏(えんし、あつし)といい、特定の姻族〔匈奴において貴種とされた呼衍氏・蘭氏・須蔔(須卜)氏がこれにあたる。〕または漢の公主がこれになった。
==意味==
漢書匈奴伝に以下のように記されている。
〔内田・田村 1971,p52-53〕
これをもとに、各研究者がさまざまな研究・考察をおこなってきた。
; 「犁」
: まず、モンゴル語で「天」を「tängri」「tengere」「tangara」と言い、テュルク語で「tängri」と言う。「」の字の現代中国語音は「t'ang」であること、安南音が「dank」であること、また『キュル・テギン碑文』の西面漢文面に「犁」の二字があり、その部分にあたる南面テュルク語面に「tängri」とあることなどから、「犁」が「tängri」の音写であることは諸研究者間〔白鳥庫吉「西域史上の新研究」、方壮猷「匈奴語言考」〕でも異論はない〔内田 1975,p87-88〕。
; 「孤塗」
: 「孤塗」においては若干の異説がある。白鳥庫吉はApogir語で言う「hūtta 子」、バルグジン語で言う「guto 子」が「孤塗」の対音であるとし、方壮猷もバルグジン語の「guto」、ヤクート語の「hutto 子に」がそうであるとした。一方、A.Wylieはウイグル語の「tängre uchul=oglu 天の子」とし〔A.Wylie「History of the Heung-noo in their relations with China」〕、F.W.K.Müllerはウイグル語の「qut 幸福」、「idiqut 神聖」とした〔F.W.K.Müller「Uigurische Glossen」〕〔内田 1975,p88-89〕。
; 「単于」
: 白鳥庫吉は初め、チャガタイ語の「čong 強・大」に比定したが、B.Munkácsがこれを否定し、モンゴル語の「činegen」に比定したため、白鳥は間を取ってチャガタイ語の「zenghiz 強・大」に比定した。しかしその後、白鳥はモンゴル語の「deng 非常に」「ughu 広い・大きい」に当てようと試みたが断念し、最終的には広大の意味である「単」と、同様の意味である「于」の合成語で、「単于」とは匈奴語ではなく、まったくの漢語の借用語であると論じた。一方、M.de Grootは「単于」は「tan-hu」と読むべきで、トルコ語の「tanrü」に当たるとし〔M.de Groot「Die Hunnen der vorchristlichen Zeit」〕、W.Radloffは「tan-yü」と読ませ、トルコ語の「tängri oglu」の音写であると考えた。また、方壮猷は「単」の古音は「sin」「san」であるとし、強盛・広大の意味であるツングース語の「sinkai」、モンゴル語の「sinkha」、トルコ語の「song」などに当たるとした〔方壮猷「匈奴王号考」〕。内田吟風はモンゴル語の「delgüü 広げたる」に関連しているとし、これが中国では「単于 tän-giwo」と音写され、ギリシアでは「targü」と音写されたと考えた〔内田 1975,p89-91〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「単于」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Chanyu 」があります。




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