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単端式気動車(たんたんしききどうしゃ)とは、気動車の一種で、運転台方向への運転を原則とする片運転台車である。そのため逆転機を搭載しない車両が多い。「軌道自動車」、「自動機客車」、あるいは「自働(動)客車」などと呼称された初期のガソリンカーは多くがこの形態である。 なお、「単端式」という名称は日本車輌製造の造語〔岡本憲之『全国軽便鉄道 失われたナローゲージ物語300選』 JTB、1999年、p.86〕とも英語の「Single ended」の訳語〔湯口徹 『内燃動車発達史 下巻』 ネコ・パブリッシング、2005年、p.203〕ともいわれる。 == 概要 == T型フォードの大量生産の成功により自動車の一般普及が本格化した1910年代以降、機関を含む自動車の動力伝達機構を鉄道車両に応用する動きが欧米で急速に進んだ〔アメリカ合衆国では1910年代の後半には早くも、いくつかのメーカーにより内燃動車が量産され、大きいものでは100人乗りの車輛も登場している。またアメリカやイギリスなどでは内燃動力化を可能な限り廉価かつ簡単に実現する手段として、フォードソン・トラクターのパワートレインを機関車用台枠に搭載する、あるいはトラクターのタイヤを鉄車輪に交換する、といった手法による「機関車」が製造販売されていた。〕。 1920年代には日本にもこの動きが伝播し、自動車用などの小型内燃機関を搭載した小型気動車が、「町工場」規模の小メーカーによって製造されるようになった 〔1921年開業の好間軌道で、1920年10月自動鉄道工業所製車両が使用されたのを嚆矢とする。〕。 初期の内燃動車はいわば「線路を走る自動車」を念頭に開発されたこともあり、T型フォードやフォードソン・トラクター〔『自動車ハンドブツク. 1934年版 乗用自動車之部』 (国立国会図書館近代デジタルライブラリー)〕といった輸入自動車・トラクターのエンジン・駆動系を流用し、鉄道用の車体に取り付けた、文字通り「軌道自動車」と呼ぶべき物が多かった。 当時日本においては自動車工業は未発達であり、エンジンや駆動系の変速・逆転機構など主要部品を自社で開発・供給できる専業メーカーも、日本国内には存在しなかった。 もとより、零細車両メーカー自体にも、走行機器類を全て内製するだけの技術的な蓄積がなかった。 このような事情から、日本における黎明期の原始的な気動車群は、一般に専用の逆転機を持たず、機関からクラッチ・変速機を経て車軸へ動力を伝達する、自動車に準じた構成とされた。走行特性が前進時と後進時で異なるため、運転台も一方の車端部にのみ設置し、同じ一端寄りに機関を装架した〔車端の機関部はボンネットに収められ車体の前方に突き出すか、キャブオーバー形に車体下に収められた。全長が同じならキャブオーバー形の方がボンネット形よりも客室内スペースが広く取れるが、エンジンの高さによってはエンジンカバーというデッドスペースが室内に生ずる。〕。水冷エンジンの冷却系もそのまま流用されたため、車体前面にラジエータが設置された。このように、一方向への走行に特化し「単一の車端に運転台と機関を備える」気動車が「単端式気動車」である。 この種の気動車は逆転機を必要としないため動力伝達機構を単純化出来る一方、運用に当たって終端駅での方向転換が必要であり、折り返し各駅についてデルタ線やループ線、あるいは転車台といった転向設備が設置されていた。そのため、単端式気動車で新規開業する鉄軌道会社向けにメーカー各社は車両と共に転車台も販売した。もっとも、導入各社は蒸気動力で開業し、機関車を方向転換させる施設を備えていた事業者が大半であった〔このため、逆に発注する気動車の軸距を、既設転車台の寸法に合わせて指定するケースも何社かで見られた。〕ため、この構造も当然の仕様として受け入れられていた。欧米においては、単端式気動車を背中合わせに連結して方向転換を避ける運転方法〔進行方向側の車両が後続車両を牽引する形態となる。目的は異なるが日本でも九十九里鉄道が設備や装備の問題から、ラッシュ時に似た方法で列車運行をしていた記録がある。〕も用いられた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「単端式気動車」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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