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福島 正実(ふくしま まさみ、1929年(昭和4年)2月18日 - 1976年(昭和51年)4月9日)は、樺太出身の編集者、SF作家、SF評論家、翻訳家。本名は加藤 正実(かとう まさみ)。別名に加藤 喬(かとう きょう)、原 狷介(はら けんすけ)がある。 初代『S-Fマガジン』編集長であり、それまで日本の出版界では商業的に成功しなかったSFを日本に定着させるため、様々な分野で精力的に活動し、「SFの鬼」と呼ばれた。 == 生涯 == 樺太庁の吏員を父として、樺太豊原市(現在のロシア・サハリン州ユジノサハリンスク)に生まれる。父の転勤に伴い、1934年(昭和9年)から満洲に住む。1937年(昭和12年)に帰国し、横浜市中区で育つ。 横浜市港北区の日本大学第四中学校(現在の日本大学中学校・高等学校)に学び、1945年(昭和20年)、旧制の日本大学予科文科に入学。原狷介名義で文芸同人誌活動をし、宮田昇と知り合う。1950年(昭和25年)、明治大学文学部仏文科に編入学。1954年に同大学を中退。清水俊二に翻訳を、那須辰造に児童文学の創作を師事した。 1953年ごろ、早川書房に入社するが、1954年、父の違法行為での借金の肩代わりをするために退社して印刷ブローカーに。1955年、宮田昇の紹介で石泉社の『少年少女科学小説選集』の選者・翻訳者を担当。以降、SFに熱中。 1956年(昭和31年)、社長・早川清の招きで早川書房に、再度入社した。翌1957年(昭和32年)、都筑道夫とともに、叢書「ハヤカワ・ファンタジー」(のちに「ハヤカワSFシリーズ」)を立ち上げた。1959年(昭和34年)には、『S-Fマガジン』を創刊、初代編集長を務める〔長老と評される今日泊亜蘭は福島と折り合いが悪く、福島在任中は絶対に作品を載せられなかった。“他の人の批判はしても福島の悪口だけは言わなかったのに何で嫌われたんだ? 原稿持ってって「見てくれないか」と頭下げなかったからか?”と不思議がっている。〕。1960年(昭和35年)に誌上で空想科学小説コンテストを開催、1963年(昭和38年)に日本SF作家クラブを創設するなど、草創期の日本SF界での日本のSF作家の育成に尽力した〔かなりの記録好きで、日本SF作家クラブの活動を数多くのオープンリールや映像フィルムに記録していた。『ETV特集 21世紀を夢みた日々 〜日本SFの50年〜』NHK教育、2007年10月21日放送。〕。 1968年(昭和43年)、自ら企画した『世界SF全集』を刊行し始めるも、翌1969年(昭和44年)、『S-Fマガジン』2月号に掲載された「覆面座談会 日本のSF '68〜'69」の内容が騒ぎになったため(覆面座談会事件)、引責退社。8月号が最後の担当となった。 科学と文学とが融合したハイブロウな文学としてのSFを目指し、スペース・オペラなどの作品は排除した(ただし、のちに、読者に人気があることから、渋々、その存在を認めた)。また、『S-Fマガジン』、「ハヤカワSFシリーズ」いずれも、カバー絵は中島靖侃の抽象画であり、「幼稚な文学」とみなされないよう配慮した。また、既成文壇からSFへの批判や、無理解な評論等があると、全身全霊をもって反論活動を行った。 一方、SFの裾野を広げるため、児童文学に先駆的にSFを導入し、自らも『おしいれタイムマシン』『さようならアイスマン』『こんや円盤がやってくる』等を執筆した。また、1966年ごろSF作家仲間や白木茂、亀山龍樹、北川幸比古、中尾明等と、少年文芸作家クラブ」を創設。自ら東宝映画『マタンゴ』『ゴジラ対メカゴジラ』、東映映画『海底大戦争』の原作を手がけている。マンガ原作も手がけ、石ノ森章太郎と共に『少年マガジン』に『勇気くん』を、『少年画報』に『アースマン』を連載した。アシモフ、クラーク、ハインラインなど海外SFの翻訳をはじめ、SF創作やアンソロジーも多数手がけた。 1976年(昭和51年)、47歳にて死去。没後、彼を記念して「少年文芸作家クラブ」(現・「創作集団プロミネンス」)及び岩崎書店の共催で福島正実記念SF童話賞が創設された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「福島正実」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Masami Fukushima 」があります。 スポンサード リンク
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