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図鑑(ずかん、)とは、ある分野、特に基本的には生物、岩石、鉱物といった自然物、発展的には乗り物などの人造物の科学的に正確な図(絵画・写真)を並べ、それと対にした解説文書を付す、総覧的な博物学書籍である。一般的に大型サイズのものが多く、逆に携帯用にあえて小型に編集した「ポケット図鑑」と呼ぶ様式のものもある。諸外国にも図版を多用した博物学、自然史学の類似した側面を有する書籍はあるが、日本で独自の発展を遂げた博物学書籍の様式だといわれている。 古くは図譜、あるいは図説という語もほぼ同様に使われたが、現在では書名に使われることがあることを見るぐらいで、書籍のジャンル名として単独で用いることはほとんど見掛けなくなっている。 == 概要 == 図鑑とは、元来は生物学の分野で作られたもので、その目的は主として生物の種の同定の補助である。 通常、ある分類群の生物の専門研究者や、プロの研究者と肩を並べるようなセミプロ級のアマチュア研究家の場合、専門とする分類群の同定に際しては、そこに属する各々の種の原記載論文、あるいは特定の分類群の分類学的総説論文(モノグラフ)などを綿密に収集し、さらには参照用の標本の膨大なコレクションを構築して、これらとの照合、もっとも厳密には原記載時に指定されたタイプ標本を収蔵博物館などから取り寄せ、これとの照合によって精密な同定を行う。しかしこのような専門家にしろ、自分の狭い専門分類群から外れた分野の生物では、たとえ近縁群でも必要な参考文献や参照標本を網羅しつくしていないことが多いし、ましてや入門者程度の愛好家や分野外の専門家学では上記のような方法を使った同定は不可能に近い。それに対して、学校理科教育の場や環境調査など、生物の同定が必要な場面は広く存在し、それらに必ず専門家が関わるのは難しい。 しかし、そのような非専門家でも、わかりやすい図版と、簡略化された、要点をまとめた記載があれば、十分に同定は可能である。そのような目的で作られた書物が本来の図鑑である。また、種の特定の補助手段として、検索表が付される例も多い。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「図鑑」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Field guide 」があります。 スポンサード リンク
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