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エナンティオルニス類(学名: )とは白亜紀に繁栄した原始的な鳥類のグループである。まれに反鳥類、異鳥類、サカアシチョウ類などとも呼ばれる。 エナンティオルニス類の多くは顎に歯を持ち、前足には指と爪を残していた。50種類以上のエナンティオルニス類が記載されているが、そのいくつかはきわめて断片的な化石にもとづいている。エナンティオルニス類はK-T境界の大量絶滅において、ヘスペロルニス類やその他の非鳥類恐竜とともに直接の子孫を残すことなく絶滅した。 現在の通説では、エナンティオルニス類は現生の鳥類を含む真鳥亜綱と並列する姉妹群であり、独自の亜綱として鳥綱の中に含められるのが一般的である。このことは、エナンティオルニス類が鳥類の進化史においてある程度成功したグループであり、現生鳥類の系統とは別個に分化した外群であることを意味している〔Chiappe & Walker, 2002〕〔。エナンティオルニス類は始祖鳥や孔子鳥よりは進歩的であったが、現生の鳥類(真鳥類)よりははるかに原始的な特徴を残していた。このことから、彼らは鳥類の進化において過渡的な存在であるとされている。 == 発見と命名 == 1970年代に見つかった最初のエナンティオルニス類の化石は、当初は真鳥類として記載された。1981年にシリル・ウォーカーによって、アルゼンチンから見つかった部分的な化石をもとに、エナンティオルニス類は現生の鳥類とはまったく別の系統であることが示された。1990年代以降、より完全な形をしたエナンティオルニス類の骨格が発見され、単に「白亜紀の原始的な鳥類」とされてきた標本のいくつか(、、など)がエナンティオルニス類に属することが判明した。Enantiornithesとは古代ギリシャ語の''enantios''(')「逆の、反対の」と''ornis''(')「鳥類」からなる造語で、逆の鳥類を意味する。この語はエナンティオルニス類を再発見したウォーカーの論文の中で定義された〔Walker, C.A. (1981): New subclass of birds from the Cretaceous of South America. ''Nature'' 292: 51–53. (HTML abstract)〕 。この論文の中で彼は''「エナンティオルニス類と現生鳥類の最も根本的・特徴的な違いは肩甲骨と烏口骨の間にある関節面の形状にある」''と述べている〔。この記述はエナンティオルニス類の一つの特徴—肩甲骨と烏口骨の関節面において烏口骨側が瘤状に突出し、肩甲骨側が皿状に窪んでいることーを指している。現生の鳥類ではこの凹凸の組み合わせが逆になっている〔Hope, S. (2002): The Mesozoic record of Neornithes (modern birds). ''In:'' Chiappe, L.M. and Witmer, L.M. (eds.): Mesozoic Birds: Above the Heads of Dinosaurs: 339–388. University of California Press, Berkeley. ISBN 0520200942〕。 ウォーカー自身はこの論文のEtymologyの部分においてなぜこのような名前をつけたのかはっきりと説明していない。この点は後続の研究者たちを混乱させている。例えば、アラン・フェドゥーシアは1996年の著書の中で''「”逆の鳥類”と命名されたのは、中足骨が現生の鳥類とは逆に近位から遠位に向かって融合していくことに由来する」''と述べている〔Feduccia, A. (1996): ''The Origin and Evolution of Birds''. Yale University Press, New Haven. ISBN 0-300-06460-8〕 (和名の”サカアシチョウ類”はこの記述に由来する)〔アラン・フェドゥーシア・著 黒沢令子・訳 『鳥の起源と進化』 平凡社 2004 ISBN 4-582-53715-4〕。フェドゥーシアの「中足骨の融合」についての指摘は正しいが、ウォーカー自身は何の理由づけをしていない。ウォーカー自身はエナンティオルニス類の中足骨の融合が現生鳥類と逆であることについて何も触れていない。また化石の保存状態が悪いため、エナンティオルニス類が本当にTriosseal canal(中足骨に入る溝のこと。融合しつつある3本の中足骨の境界が溝として残っている場合がある)を持っていたかどうかは不確実である〔。)「逆の、反対の」と''ornis''(')「鳥類」からなる造語で、逆の鳥類を意味する。この語はエナンティオルニス類を再発見したウォーカーの論文の中で定義された〔Walker, C.A. (1981): New subclass of birds from the Cretaceous of South America. ''Nature'' 292: 51–53. (HTML abstract)〕 。この論文の中で彼は''「エナンティオルニス類と現生鳥類の最も根本的・特徴的な違いは肩甲骨と烏口骨の間にある関節面の形状にある」''と述べている〔。この記述はエナンティオルニス類の一つの特徴—肩甲骨と烏口骨の関節面において烏口骨側が瘤状に突出し、肩甲骨側が皿状に窪んでいることーを指している。現生の鳥類ではこの凹凸の組み合わせが逆になっている〔Hope, S. (2002): The Mesozoic record of Neornithes (modern birds). ''In:'' Chiappe, L.M. and Witmer, L.M. (eds.): Mesozoic Birds: Above the Heads of Dinosaurs: 339–388. University of California Press, Berkeley. ISBN 0520200942〕。 ウォーカー自身はこの論文のEtymologyの部分においてなぜこのような名前をつけたのかはっきりと説明していない。この点は後続の研究者たちを混乱させている。例えば、アラン・フェドゥーシアは1996年の著書の中で''「”逆の鳥類”と命名されたのは、中足骨が現生の鳥類とは逆に近位から遠位に向かって融合していくことに由来する」''と述べている〔Feduccia, A. (1996): ''The Origin and Evolution of Birds''. Yale University Press, New Haven. ISBN 0-300-06460-8〕 (和名の”サカアシチョウ類”はこの記述に由来する)〔アラン・フェドゥーシア・著 黒沢令子・訳 『鳥の起源と進化』 平凡社 2004 ISBN 4-582-53715-4〕。フェドゥーシアの「中足骨の融合」についての指摘は正しいが、ウォーカー自身は何の理由づけをしていない。ウォーカー自身はエナンティオルニス類の中足骨の融合が現生鳥類と逆であることについて何も触れていない。また化石の保存状態が悪いため、エナンティオルニス類が本当にTriosseal canal(中足骨に入る溝のこと。融合しつつある3本の中足骨の境界が溝として残っている場合がある)を持っていたかどうかは不確実である〔。)「鳥類」からなる造語で、逆の鳥類を意味する。この語はエナンティオルニス類を再発見したウォーカーの論文の中で定義された〔Walker, C.A. (1981): New subclass of birds from the Cretaceous of South America. ''Nature'' 292: 51–53. (HTML abstract)〕 。この論文の中で彼は''「エナンティオルニス類と現生鳥類の最も根本的・特徴的な違いは肩甲骨と烏口骨の間にある関節面の形状にある」''と述べている〔。この記述はエナンティオルニス類の一つの特徴—肩甲骨と烏口骨の関節面において烏口骨側が瘤状に突出し、肩甲骨側が皿状に窪んでいることーを指している。現生の鳥類ではこの凹凸の組み合わせが逆になっている〔Hope, S. (2002): The Mesozoic record of Neornithes (modern birds). ''In:'' Chiappe, L.M. and Witmer, L.M. (eds.): Mesozoic Birds: Above the Heads of Dinosaurs: 339–388. University of California Press, Berkeley. ISBN 0520200942〕。 ウォーカー自身はこの論文のEtymologyの部分においてなぜこのような名前をつけたのかはっきりと説明していない。この点は後続の研究者たちを混乱させている。例えば、アラン・フェドゥーシアは1996年の著書の中で''「”逆の鳥類”と命名されたのは、中足骨が現生の鳥類とは逆に近位から遠位に向かって融合していくことに由来する」''と述べている〔Feduccia, A. (1996): ''The Origin and Evolution of Birds''. Yale University Press, New Haven. ISBN 0-300-06460-8〕 (和名の”サカアシチョウ類”はこの記述に由来する)〔アラン・フェドゥーシア・著 黒沢令子・訳 『鳥の起源と進化』 平凡社 2004 ISBN 4-582-53715-4〕。フェドゥーシアの「中足骨の融合」についての指摘は正しいが、ウォーカー自身は何の理由づけをしていない。ウォーカー自身はエナンティオルニス類の中足骨の融合が現生鳥類と逆であることについて何も触れていない。また化石の保存状態が悪いため、エナンティオルニス類が本当にTriosseal canal(中足骨に入る溝のこと。融合しつつある3本の中足骨の境界が溝として残っている場合がある)を持っていたかどうかは不確実である〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「エナンティオルニス類」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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