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史料批判(しりょうひはん、)とは、歴史学を研究する上で史料を用いる際、様々な面からその正当性、妥当性を検討することである。19世紀ドイツの歴史家レオポルト・フォン・ランケ〔ランケ以前の歴史研究者を「歴史家」、以降の歴史研究者を「歴史学者」と呼ぶように、ランケの学績は史学史における大きな画期となった。〕の提唱による歴史学研究法を指す。その著『近世歴史家批判』〔『ローマ的・ゲルマン的諸民族の歴史』の付録として1824年に刊行された。〕は史料批判をとおして近代歴史学の基礎を確立した画期的な著作だとされている。 日本で「史料批判」の訳語を用いた早い例としては、原勝郎が1898年(明治31)の「吾妻鏡の性質及其史料としての價値 」において「史料の批評に二樣の別あり」とその訳語を用いている。 さらに20世紀に入って1935年に、西洋史学者今井登志喜が『歴史学研究法』を著し「史料批判」を詳細に紹介する。ここでの史料とは「文献口碑伝説、碑銘、遺物遺跡、風俗習慣等、過去の人間の事実に証明を与えうるものすべて」〔今井(1953)。〕であるが、以下文献史料を中心に述べる。 == 概要 == 史料として提供されるもののなかには、しばしば「全部もしくは一部が本物ではない」、あるいは「それまで承認されていたようなものではない」ということが発生する。 たとえば、中世ヨーロッパでは、荘園の領有にかかわる権利を堅固にするため、多くの偽文書が作られた。日本でも戦の感状などに偽造されたものがある。その量や種類は多く、権利にかかわるものであるだけに、大切に保管される場合も多い。いっぽう、何らかの理由で錯誤が生じ、その史料が、異なる時代や人物に当てられたり、誤った説明が加えられ踏襲されることもある。また、これらの偽造や錯誤が、全部でなく、一部であることもある。 したがって、史料の正当性・妥当性は、常に注意深く吟味されなければならない。また、史料が証言する内容について、有効性や信頼度(どの程度信頼できるか、どの程度の証拠能力をもつか)を評価する必要もある。これについては、証言者は事実を述べることができたのか、事実を述べる意志があったのか、の2点より検討されなければならない。 史料批判は一般に、史料そのものが後世に偽造や改変を受けたものでないかどうか、一次史料〔一般に、同時代の人間による生の史料を一次史料と呼び、後世の編纂物などを二次史料と呼ぶことが多い。詳細は本項「オリジナルの史料かどうか」。また、国立国会図書館では「いつ」、「どこで」、「だれが」叙述したのかの3要素について、「そのとき」「その場で」「その人が」を満たすものを一次史料と定義している。#外部リンク参照。〕に相当するか否かなど、その外的条件を検討する外的批判と、史料を残した人物が意識的ないしは無意識的に虚偽・錯誤の報告をしていないかを検討する内的批判とに分けられる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「史料批判」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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