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吉見百穴(よしみひゃくあな、よしみひゃっけつ)は、埼玉県比企郡吉見町にある古墳時代後期の横穴墓群の遺跡。1923年3月7日に国の史跡に指定された。2012年現在、有料で一般公開されている。 == 特徴 == 凝灰岩の岩山の斜面に多数の穴が空いていることから、一見異様な印象を受ける遺跡である。穴の数は219個と言われ、このような遺跡としては日本一の規模である。穴の入り口は直径1メートル程度だが、内部はもう少し広くなっていることが多い。古墳時代後期(6世紀-7世紀頃)に造られたものであり、他の多くの古墳が土を盛った小山の中に1つだけ玄室が存在する構造であるのに対し、岩山の表面から数メートルの小穴(古墳の玄室に相当するもの)を多数掘って造られた集合墳墓である。多くの穴に古墳と同様の台座状構造があり、ここに棺桶を安置したとされる。なお、台座は穴によっては複数存在しており、このような穴には家族単位で葬られたものと考えられている。多くの穴の入口の周囲には段差状の構造があり、ここには緑泥片岩という緑色の石で作られた板状の蓋がはめ込まれていた。これは後から穴を容易に開閉可能とするものとされ、複数の台座状構造と合わせて同一の穴に追葬が行われたことを示すものと考えられている。場所の位置によって穴の並びが整然、不規則と各箇所で差がある。不規則な箇所は比較的初期に、整然と並んでいる箇所は後期に造られたものと考えられている。殆どの穴を自由に入り見学できるが、心ない者により遺跡の損壊が行われた例もある。 岩山の下方には、ヒカリゴケが自生している穴がある。関東平野におけるヒカリゴケの自生地は非常に貴重であり、「吉見百穴ヒカリゴケ発生地」として国の天然記念物に指定されている。近年は自生している穴の乾燥化が進み、ヒカリゴケが著しく減少したため、穴の中に水を満たした鉢を置いて湿度を保つ対策をしている。ヒカリゴケが自生している穴には鉄格子がはめられており入ることはできない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「吉見百穴」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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