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和時計(わどけい)とは、日本の江戸時代から明治初期にかけて制作・使用された時計のこと。不定時法を用いるための機構を持つ世界でも珍しい時計である〔山本p.235〕。昔時計、日本時計、大名時計とも呼称する〔澤田p.13〕〔澤田p.18〕。明治6年(1873年)を以って日本は定時法へ移行したことにより、その実用的使命を終えた〔澤田p.14〕。 == 概要 == 現在一般の時計が1日を24等分した定時法を原則としているのに対し、和時計は季節によって変化する昼と夜をそれぞれ6等分した不定時法を前提として製作されている。つまり昼の一刻と夜の一刻は、季節によって長さが反比例することになる。この場合、「日の出」「日の入り」が基準ではなく、日の出前の白々と夜が明ける「薄明」と、日が暮れて人の顔がよくわからなくなる「誰そ彼(たそがれ)」が基準だった。一般的には、日の出の約30分前と日の入りの約30分後が、昼と夜の境とされた〔村上p.69〕。但し和時計の場合、そうした一刻の季節変化を、日々の厳密な変化として表示させるのは困難だったので、二十四節気に合わせて15日毎に、一刻の長さを調整するようにしていた。 和時計の時刻表示方法としては、時間の遅速を調整する棒テンプの錘りを昼と夜で日々掛け替え、かつ15日ごとに一刻の季節変化を調整して表示する「一丁テンプ」型と、文字盤の文字が描かれたプレートの間隔を15日ごとに変えて時間を表示する「割駒式文字盤」型の2種類が誕生した。一丁テンプ型は、毎日、昼と夜の境である「明六つ」と「暮六つ」に錘りの掛け替えが必要で手間がかかるため、のちに、昼用と夜用の2本の棒テンプを用意し、明六つと暮六つに自動的に昼用のテンプと夜用のテンプが切り替わる「二丁テンプ」型が開発された。こうすれば、毎日2回の錘りの掛け替えは不要となり、15日ごとの掛け替えだけで済む。なお和時計の二丁テンプはどちらか一方が動いている間、片方は止まっているわけだから、時代劇において両方が同時に動いているのは誤りである。 幕末から明治初期にかけては、定時法と不定時法の両方に対応した和洋折衷の時計も製作された。割駒式文字盤の方式であれば、文字盤の表示の工夫で、簡単に両者に対応できた。田中久重作の万年時計こと『万歳自鳴鐘』は和洋折衷時計の究極と言えるもので、機構全体のタイムキーパー役として西洋製の懐中時計を組み込んで定時法の表示をする一方で、和時計部分には、季節による昼夜一刻の変化を、割駒の間隔の自動変更で行う機構が組み込まれている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「和時計」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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